圧倒的に関西馬が有利
10月13日(日)、京都競馬場では牝馬クラシックの最終戦である秋華賞(GⅠ・芝2000m)が行われる。今年の桜花賞馬グランアレグリア、オークス馬ラヴズオンリーユーはともに秋華賞には参戦しないという決断を下した。それだけに最後の一冠をかけた争いは混戦模様となっている。そこで今回は、過去の傾向から予想に役立つデータをご紹介する。
まずは過去10年の秋華賞で1〜5着となった馬の東西別成績を調べてみた。
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表を見て赤色が目立っているように、過去10年で関西馬が8勝、関東馬は2勝と関西馬が圧倒的に有利。5着までを見ても、50頭中38頭が関西馬となっている。
特に近5年で関東馬が馬券に絡んだのは2014年に2着となったヌーヴォレコルト、2018年に勝利したアーモンドアイの2頭のみと、より関西馬有利の傾向が強まっている。
今年は紫苑S上位馬が狙い
次に過去10年の秋華賞馬が春の桜花賞、オークスでどのような結果を残していたのかについても見てみよう。
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三冠馬3頭は置いておいて、2013年のメイショウマンボは桜花賞こそ10着だったが、オークスを勝利、2015年のミッキークイーンも桜花賞には出走しなかったが、オークスを勝利したのちに秋華賞を制しており、オークスと秋華賞はデータ的に直結していると言っていいだろう。
その一方で、アヴェンチュラ、ショウナンパンドラ、ヴィブロスは春のクラシックには出走しておらず、上がり馬も秋華賞を勝利している。桜花賞馬とオークス馬が出走しない今年は、このデータが当てはまるかもしれない。
そこで過去にオークス馬が不在だった時の成績はどうだったのか調べてみた。
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過去10年でオークス馬が秋華賞に出走しなかったのは、2016年と2017年の2回のみだったが、面白いデータが見られた。優勝したヴィブロスとディアドラは、いずれも秋華賞で3番人気となっており、また前走は紫苑Sで好走している。
今年、紫苑Sを勝利したのはパッシングスルー、2着馬はフェアリーポルカだった。メンバー的に3番人気になるかは微妙なところではあるが、データ的には狙ってみるのも面白いだろう。
東京デビュー組は秋華賞で勝利なし
最後に過去の秋華賞馬がデビューした競馬場について、分析していく。
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最も多かったのは、阪神競馬場でデビューした9頭。過去10年ではアヴェンチュラ、ショウナンパンドラ、ミッキークイーンの3頭が該当する。
ついで京都競馬場でデビューした馬が8頭となっている。しかし、過去10年ではレッドディザイア、ジェンティルドンナ、メイショウマンボ、ヴィブロスの4頭が秋華賞を制しており、最も相性がいい。
その一方で関東圏の中山競馬場、東京競馬場でデビューした馬で、秋華賞を制した馬は過去23年間で一頭もおらず、データ的には厳しいものとなっている。
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今年はオークス2着のカレンブーケドール、2歳女王で最後の一冠獲得を目指すダノンファンタジー、そして紫苑Sを勝利したパッシングスルーが東京デビュー組。人気が予想される馬たちだけに、今年このデータが破られるのか見もの。
相性の良かった阪神競馬場、京都競馬場のデビュー組では、桜花賞2着馬のシゲルピンクダイヤや上がり馬のエスポワール、ローズS2着から挑むビーチサンバ、紫苑S2着だったフェアリーポルカあたりが有力候補。
3歳牝馬クラシック最後の一冠を手にするのはどの馬か?当日まで楽しみに待ちたい。
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