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【京成杯AH】勝ち馬の平均上がりは34.0秒 馬場傾向に合うのはこの馬

2019 9/7 17:00三木俊幸
京成杯オータムハンデで本命に推されたクリノガウディーⒸ明石智子

Ⓒ明石智子

差し馬の台頭が目立つ

先週の新潟競馬場は暑いながらも秋を感じさせる心地よい風が吹き抜け、夏競馬も終わりを告げた。

関東圏の競馬は今週から中山競馬場へ舞台が移る(4月の皐月賞以来)が、まだ終わらないサマーシリーズは9月8日(日)に最終第3戦「京成杯オータムハンデキャップ(GⅢ・芝1600m)」が行われる。

今週は開幕週のため先週の馬場状態との比較はできないが、過去10年の京成杯オータムハンデキャップの上がりタイムと出走馬の馬場適性をもとに予想していく。

過去10年の上がりⒸSPAIA

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過去10年(新潟競馬場で開催された2014年は除く)で馬券圏内に絡んだ馬の平均上がりは、1着34.0、2着34.0、3着34.4というタイム。小回りの中山コースの開幕週とはいえ、かなり速い上がりを要求されていることが見てとれる。

これほど速い上がりが要求されるのであれば、脚質別で顕著な傾向が見られるのだろうか。過去10年の脚質別成績を調べてみた。

過去10年の通過順位ⒸSPAIA

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開幕週ながら、逃げ馬は1頭も馬券に絡んでいない。それどころか、2015年に勝利したフラアンジェリコは4コーナー通過時に16頭中15番手を追走していたケースもあり、後ろの馬に有利な馬場ということだ。

サマーマイルシリーズ逆転優勝を狙う

こうした傾向を頭に入れたうえで、今回推奨するのは以下の5頭とする。

3着以内に好走したときの平均上がりⒸSPAIA

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いずれの馬も上がりの平均が34.2〜34.5と僅差のため、非常に難解なメンバー構成だということが言える。その中で過去10年の1、2着馬の平均上がり34.0に最も近かったのは、クリノガウディーの34.2だった。

前走の中京記念は今回も出走してくるグルーヴィットに、ハナ差及ばずの2着。それまで結果を出せていたレースは、いずれも先行するものばかりだったため、前走の通過順位が6-9-9と差す競馬ができたのは大きな収穫となったはず。今回勝利すれば、サマーマイルシリーズの逆転優勝も狙えるだけに、万全の状態で出走してくるだろう。

平均上がりが34.3で同タイムだった馬が3頭いる。ディメンシオンは前走の関屋記念で中団から追い込み、ゴール前の接戦で4着という結果。左回り中心のイメージがあるが、4走前のターコイズSでは勝ち馬から0.2秒差で5着だったため、中山コースに変わっても問題ないと思われる。ハンデ53kgであれば、上位に来ることは十分考えられる。

2走前の春興Sで2着だったことから、中山コースは適性があると思われるトロワゼトワル。前走の豊明Sではキッチリと勝利しており、着実に力をつけている。先行脚質ではあるが、馬群で脚をためる競馬ができれば大駆けがあるかもしれない。

プロディガルサンは東京新聞杯で好走した時のイメージが強く、中山コースには合わない印象がある。しかし実際は(2,2,2,0)と3着以内を外しておらず、安定した成績を残している。馬群を割ってくるのが苦手なタイプなだけに展開に注文はつくが、差し馬が台頭できるデータがあるだけに買っておきたい。

最後に平均上がり34.5だったグルーヴィット。前走の中京記念では稍重馬場を味方にし、見事にゴール前の混戦を制した。速い上がりを使うのが得意なタイプではないので、開幕週の馬場が気になるところ。だが、サマーマイルシリーズ優勝がかかる一戦なだけに、期待は高まる。

▽京成杯オータムハンデキャップ予想▽
◎クリノガウディー
○ディメンシオン
▲プロディガルサン
☆グルーヴィット
×トロワゼトワル

サマーSPAIAシリーズの最終戦、馬券対決の行方はこの一戦にかかっている。新潟記念を終了した時点での収支はわずかマイナス2100円。何としてもプラス収支で終わるためにも外せない一戦。

馬券は◎クリノガウディーを軸に、馬連で○ディメンシオン、▲プロディガルサン、☆グルーヴィットに各1500円、△トロワゼトワルに500円で勝負する。

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