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ロードカナロア?フィエールマン? ディープ&キンカメの後継種牡馬となるのは?

2019 8/7 11:00三木俊幸
ディープインパクトⒸゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

芝で圧倒的な成績を残すディープインパクト産駒

キングカメハメハの種牡馬引退、ディープインパクトの急死と悲しい話題が続く競馬界。種牡馬リーディングで1、2位を独占していた2頭がいなくなることは、数年後の勢力図がガラリと変わることを意味している。

ディープインパクト&キングカメハメハの現役成績と産駒成績1

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彼らの現役時代は振り返るまでもないが、面白いのはディープインパクトの単勝回収率。単勝回収率とは、その馬が走った時に単勝を買い続けた場合の回収率を指す。ディープインパクトは馬券が発売されたレース(国内)の戦績が13戦12勝。12回も当たっているのに、何とかプラス収支に持って行くのがやっとということは、それだけ出走するレースで人気を集めた証拠である。

また、産駒の獲得した入着賞金は、ディープインパクトが歴代2位、キングカメハメハが3位となっている。さすがにサンデーサイレンスには及ばないものの、種牡馬としての功績は立派なものである。

ディープインパクト産駒は勝ち上がり率が驚異の63.3%

次にキングカメハメハとディープインパクトが種牡馬になってから残した功績について詳しく振り返っていく。

ディープインパクト・キングカメハメハの産駒成績2

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ディープインパクトは、2010年に産駒がデビューして以降、1252頭が出走し、1947勝、勝ち上がり率は驚異の63.3%という成績を挙げて、父サンデーサイレンスに次ぐ歴代2位となっている。注目すべきは、芝コースでの圧倒的な勝利数。なんと芝コースで1744勝。ちなみにダートではわずかに166勝のみ。ここまで芝で勝っているのに、ダートでの勝ち星の少ない種牡馬も珍しいのではないだろうか。

対する2008年に産駒がデビューしたキングカメハメハは、ここまで1404頭が出走し、1827勝を挙げている。勝ち上がり率は48.1%で676頭が勝利している。芝とダートでの勝利数を比較すると芝で958勝、ダートで817勝と芝・ダート問わず活躍馬を輩出しているという特徴がある。

産駒にも活躍馬がそろう

ではどのような産駒が活躍しているのか。キングカメハメハ産駒から見ていこう。

キングカメハメハ産駒の総賞金トップ10

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獲得総賞金ランキングトップ10を見てみると、牡馬の活躍が目立っている。中でもロードカナロア、ルーラーシップについては種牡馬としても活躍馬を輩出しており、後継種牡馬としての地位を確立している。

ディープインパクト産駒の総賞金トップ10

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対するディープインパクト産駒は、ジェンティルドンナ、ショウナンパンドラ、ミッキークイーン、スマートレイアーと牝馬が多くランクインしている。牡馬の顔ぶれを見ても、キズナとリアルインパクト(ランク外)は今年産駒がデビューしたものの、サトノダイヤモンド、ミッキーアイル、ダノンシャークはまだ産駒がデビューしておらず、まだ後継種牡馬としての地位を確立している馬は出てきていない。

しかし、現役にはマカヒキ、アルアイン、ランク外にもワグネリアン、フィエールマン、ダノンプレミアムなど数多くの活躍馬がそろっている。それだけに、ディープインパクトの後継者争いが数年後に激化するだろう。

日本競馬界を背負って立つ存在へ

これらの現状を踏まえたうえで、期待したい後継種牡馬を取り上げる。もう活躍しているルーラーシップやロードカナロアは置いておいて、今後デビューするキングカメハメハ産駒の種牡馬で最も期待できるのは2015年のダービー馬ドゥラメンテ。今年のセレクトセールでは、ラッドルチェンドの2018が1億6500万円、ペルヴィアンリリーの2018が1億5000万円、ウォッチハーの2019が1億3000万円と高額で取引されていた。どの馬もバランスがよく、良血馬という雰囲気を感じさせた。

ドゥラメンテはロードカナロア同様にスピードがあり、スタミナも兼ね備えていただけに、産駒にもクラシック戦線での活躍だけでなく、日本競馬界を背負って立つ存在になることが期待される。

ディープインパクトの後継種牡馬としては、まだ現役馬ではあるがフィエールマンを取り上げる。GⅠの勝ち鞍は菊花賞と天皇賞・春といずれも3000m以上のレースだが、その走りはスピード感があり、ステイヤーという感じを受けない。札幌記念をステップに凱旋門賞への出走が予定されており、是非とも“凱旋門賞馬”となってディープインパクトの後継種牡馬になってもらいたい。

最後にそれ以外の産駒で今後の日本競馬界に旋風を巻き起こす可能性がある馬も取り上げておく。それはドレフォンだ。父はアメリカの芝GⅠで7勝を挙げているジオポンティ。自身はブリーダーズカップスプリントを制するなど、ダートスプリント路線で活躍したが、柔らかさを感じるバランスの良い馬体からは、芝でも活躍馬を輩出できそうな雰囲気を感じる。

実際、セレクトセールではアドマイヤセプターの2019が2億5000万円で落札された。まだ産駒が走っていない段階でこれだけの評価を受けていることからも、必然的に期待は高まるばかりだ。

ディープインパクト&キングカメハメハの後継者たちに割って入る存在となる日がくるのかもしれない。

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