過去に「該当馬なし」が3回も
今週の中京記念から始まるのがサマーマイルシリーズである。
サマーシリーズでチャンピオンになるのが最も難関なのはこのシリーズではないか。なぜなら3戦しか行われないし、しかも3戦ともGⅢ。ということは、サマースプリント、サマー2000と違って1位の点数が全て同じなのだ。
ちなみに、過去に該当馬なしが3回もあるのは、いずれも勝った馬が1回しか出走しなかったからである(ルール的に12点以上が必要で、1勝10点では得点不足)。
また、昨年など1勝もしていない馬が最高得点となり、ポイント上ではトップなのに権利がないという異常事態となった。今年でいえばスタートの中京記念が7月21日、最後の京成杯AHが9月8日。約2か月半の間に、しかも暑い時期に3走するのはさすがに厳しいが、過去の優勝馬のほとんどは3走している。こうなると、陣営の本気度を推測するしかないのだが、ひとついえるのは、GⅠで勝ち負けするような馬はそこまで無理をする可能性が少ないということ。
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例えば、中京記念で優勝するとしよう。これで10点。しかし、万全を期して最後の京成杯AHを使うとしても万が一、ここで掲示板を外してしまったらポイントは1点しかもらえないのだ。サマーマイルの優勝資格は1勝以上かつ12点以上なので、その時点でアウトだ。万全を期すなら関屋記念に使い、掲示板を外したら京成杯AHも使うというローテーションが一番いい。現に、過去の優勝馬6頭中4頭は3つのレース全てに参戦している。
しかも、その全てが2戦目終了時点で11ポイントと、優勝に1ポイント足りない状況である。サマーマイルを優勝するには、3戦目を使わざるを得ない状況になっていたわけだ。残る1頭は2戦目で1、2着と優勝条件を満たしていたので3戦目は使わず。もう1頭は1戦目に優勝し、最終戦で見事2着となりシリーズのチャンピオンとなった。
一番の近道は中京記念の勝ち馬を探すことか。過去7年で中京記念優勝馬がサマーマイルのチャンピオンに輝いたのは3回。残る4頭のうち3頭はその年の夏に使っていないが、2014年のサダムパテックは京成杯AHを使ってタイトルを取りにいっている(8着)。一応、中京記念を勝った馬はサマーマイルのタイトルを狙う確率は5割以上ということになる。