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過去7年で6頭がアイビスSDを使った馬 2019のサマースプリントシリーズを制するのは?

2019 6/14 07:00門田光生
イメージ画像Ⓒ三木俊幸
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Ⓒ三木俊幸

サマースプリント王者はアイビスSD組から誕生?

今週からサマースプリントシリーズが開幕する。このシリーズは他のサマーシリーズと比べ、最長の6戦かけて行われる。

出走しようと思えば4戦も可能だが、馬の負担を考えれば現実的に3走が最多となるか。北海道で2戦、本州で3戦、九州で1戦の内訳で、北海道滞在馬が普通に使えば函館SSとキーンランドCの2戦に対し、美浦と栗東在厩の馬はCBC賞、アイビスSD、北九州記念、セントウルSと選択肢が広がる。

2012年のパドトロワのように函館SS→アイビスSD→キーンランドCと使って優勝した例もあるが、同馬は連戦の疲れか、以降の年内のレースは全て着外に終わってしまった。

過去のサマースプリントチャンピオンの着順一覧ⒸSPAIA

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上記にも書いたが、馬の負担を考えると北海道遠征馬は不利ということになる。とすれば、狙いは必然的に美浦か栗東に滞在している馬。それだけでは漠然としすぎるので、上の表を見ていただきたい。

実にここ7年で6回、アイビスSDを使った馬がサマースプリントのチャンピオンとなっており、しかもそのうちの5頭はアイビスSDを勝っている。直線競馬はコーナーのある競馬と全く別物といわれるが、このデータを見る限りトップホースには関係ないようだ。アイビスSDに続くのは北九州記念の4回。アイビスSD→北九州記念というのがサマースプリントの王道といえる。

今年のチャンピオン候補は?

それでは、今年の出走予定馬でいえばどの馬か。候補となるのはダイメイプリンセスとラブカンプー。昨年のアイビスSDの1、2着馬で、ともに1200mの重賞でも連対経験がある。特にダイメイプリンセスは昨年のサマースプリントシリーズ2位で、例年なら優勝してもおかしくないポイントを稼いでいた。

両馬ともこのレースを目標にしているようなので、ここでいい成績を挙げて、北九州記念、もしくはセントウルSへとつなげ、サマースプリントシリーズのチャンピオンに輝くのが理想だろう。

もう1頭挙げるとすればアレスバローズ。いわずと知れた昨年のサマースプリントチャンピオンである。おそらく昨年と同じローテーション(CBC賞→北九州記念)で挑んでくると思われるが、この馬の強みは夏場の成績。

6~8月が【2211】で、着外の1回も掲示板は確保している。典型的な夏馬といっていい。昨年と違って間隔開きでのCBC賞挑戦になるが、滑りだしさえうまくいけば連覇の可能性は十分あるだろう。

大穴はミラアイトーン。北九州記念から始動しそうだが、北九州記念→セントウルSと連勝できるだけのポテンシャルがあると思っている。ただ、長期休んでいた馬なので、暑い時季の連戦はしないかもしれない。この辺りの予想も難しいところだ。

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想や「最終逆転」コーナーを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬などの記事も執筆中。