中京芝はここ2年のデータを重視
3月24日(日)に中京競馬場でGⅠ高松宮記念(芝1200m)が行われる。中京競馬場は7年前にコースの改修工事が行われ、コース形態ががらりと変わった。もともと小回り平坦コースだったが、改修後はスパイラルカーブ(入口よりも出口が急なカーブになっているコーナー)が導入され、直線が長く、坂のあるコースへと変貌と遂げた。さすがにここまで形態が変わると傾向も変わるはずだ。
あれから7年経って、そろそろデータが取れる頃なのだが、厄介なのが芝の状態が安定しないこと。高松宮記念、GⅠ昇格から23年 ここ2年の傾向が本来の姿か?にも書いているように馬場の違いがあれど、過去7年の高松宮記念のタイムが2014年コパノリチャードの1分12秒2から、2016年ビッグアーサーの1分6秒7まで開きがあるのがそもそも異例なことである。
現に、テレビ越しでレースを見ていても、芝丈の長さが開催ごとにまちまちで、開幕週の際にはどのような馬場になるのかも、予想しなくてはならないくらい大変なコースである。ただ、ここ2年は速くもなく遅くもなくの競馬場になってきた感はある。ならば、高松宮記念自体のデータはコース改装後の7年分取るとして、中京芝のデータは過去2年を重視して取っていくこととする。
2着以内には人気馬が来る高松宮記念
さっそく予想に入るが、ここ2年のデータは後から取るとして、まずは「過去7年の人気別成績」を見ていこう。
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馬場が安定しないとはいえ、6番人気までの連対が13回。要するに、馬場改修後は7番人気以下から1頭しか2着以内に来ていないことになる。さすがにGⅠとなると、実力馬が力を発揮し、しっかり成績を残すということなのだろう。
続いて「過去7年の年齢別成績」。
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5歳馬の成績がいい。7歳以上になるとかなり率が落ちるというデータが見て取れる。
最後に「過去2年の中京芝1200mの種牡馬別成績」についてもチェックしておきたい。
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ディープインパクト産駒が6勝6連対とかなりの成績。距離万能型のディープインパクトだが、1200、1400mだと成績が少し落ちる。ただ、中京では問題なし。何より、過去2年で芝1200mの成績がいい競馬場は中京がトップなのである。
2013年このレースを制したロードカナロアの産駒は、2017年にデビューしたばかりで、分母は少ないが成績はいい。さすが一時代を築いた短距離王者の仔たちである。
狙うは中京芝で好成績の藤原英厩舎
ここまでをまとめると、重視しておきたいのは以下の3点。
・1~6番人気
・7歳以上は軽視
・ディープインパクト産駒
1つ目のデータが強力で、単純に1~6番人気の馬連ボックスを組みたいところだが、それでは男が廃る。そこで、もう少しデータを取ってみる。
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上記の中京芝の厩舎別成績を見ると、藤原英厩舎の複勝率53.4%は目につく。重賞もここ2年で2勝と相性がいい。今回はミスターメロディーを送り込むが、実は騎乗する福永騎手も好成績。この馬自身、中京で重賞勝ちしているし、前走のようにコーナーで足を使うより、直線までじっと待って末脚を生かす方が合っている。4歳馬でもあるし狙ってみたい。
相手は6番人気以内に入りそうな馬たちを当然入れなければならない。
まずはダノンスマッシュ。父ロードカナロアはこの条件はいいし、1番人気は確実。相手候補筆頭だ。次にモズスーパーフレアは、このメンバーならすんなりハナを切って、自分のパフォーマンスを発揮できそう。
あとは、高松宮記念4度目の挑戦で悲願の優勝を期待したいレッツゴードンキ。6番人気以内をクリアできるか微妙だが、唯一のディープインパクト産駒、アレスバローズも押さえておきたい。
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