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高松宮記念、GⅠ昇格から23年 ここ2年の傾向が本来の姿か?

2019 3/20 11:00SPAIA編集部
馬群,ⒸSPAIA
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マイナーチェンジを繰り返す高松宮記念

秋のスプリンターズSと並んで、春の短距離王決定戦として定着しつつある高松宮記念。しかし、その由緒ある名称に対して、そこまで伝統あるレースとは言い難い。なぜなら、今年で49回を数える歴史は、前身である高松宮杯から引き継いでのものだからだ。

初夏の中京で行われていた中距離GⅡ時代には、ハイセイコー、トウショウボーイ、オグリキャップなどの歴史的名馬も参戦し、勝利を飾っている。

長くファンの間で親しまれてきた名古屋の名物競走。それを廃してまで短距離GⅠへのフルモデルチェンジを図った経緯からは、何としてでも中京競馬場でGⅠを敢行したいという強い意志が感じられる。時期も5月に移動し、GⅠへと格上げされたのは1996年。2年後には慣れ親しんだレースとの混同を避ける意味合いもあってか、名称を高松宮記念へと変更。さらにその2年後には施行時期を3月へと移動した。

中京競馬場の馬場が全面改修された2011年は阪神競馬場で開催され、翌年より現行の条件に収まるまで、このようにマイナーチェンジを繰り返してきた。人気、展開、血統、脚質…。その傾向に年度ごとのバラつきが生じるのは、変遷の過程が影響を与えているのかもしれない。

改修前はローカル特有の馬場だった

もともと、東西メインの競馬場ではなく、3つ目の裏開催、いわゆるローカル開催で行われることとなったGⅠレースである。新設当時、改修前の中京競馬場は平坦が特徴の小回りコース。それは当然のごとくスピード優先、先行、内枠有利の競馬が顕著に見られる条件であった。

しかし開催が進むにつれ、馬場の傷みが目立ち始めると、外を回っての差しが決まりやすくなる特徴もあった。これは、東西4主場に比べて馬場保全技術の進歩が遅いと感じられたローカル開催ではよく見られる傾向であった。それに3月の中京開催は天候不順な季節であり、低い気温も相まって馬場管理をさらに難しいものとさせる。

大きなレース、とりわけ当時の中京で唯一のGⅠ開催となれば、相応な盛り上がりをもくろむ経営的思惑も働くのであろう。それに開幕週の開催ならまだしも、開催最後の週の施行では馬場状態の傷みを予測するのはより困難なものとなる。

そんな中で台頭してくるのは、短距離経験の浅い実力馬たち。キングヘイローやスズカフェニックスらがここでGⅠ初制覇を果たしたことには、そういった背景が影響したことは想像に難くない。

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