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【京都金杯】前走着順と所属から難解レースを紐解く!京大競馬研の本命はミッキーブリランテ!

京都金杯インフォグラフィック,ⒸSPAIA

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正月の名物レース

1月5日(木)に京都金杯(GⅢ・芝1600m)が中京競馬場で開催される。昨年は7番人気ザダルが勝利し、2着には11番人気ダイワキャグニーが入るなど荒れ模様のレースとなった。今年は京成杯勝ち馬オニャンコポン、安田記念で1番人気に支持されたイルーシヴパンサー、クイーンS勝ち馬プレサージュリフトなど注目馬が揃った。以下では、過去のレース傾向を踏まえて予想していく。


前走馬券に入っていない馬にも好走のチャンス

過去10年京都金杯前走着順別成績,ⒸSPAIA


まず、過去10年間の京都金杯における前走着順別成績について調べた。注目したいのは、このレースでは前走で馬券に入っていない馬もかなり好走していることだ。前走4着馬こそ成績は奮っていないが、前走5着馬は【2-2-1-8】で勝率15.4%、連対率30.8%、複勝率38.5%、さらに前走6~9着の馬は【5-3-1-28】で勝率13.5%、連対率21.6%、複勝率24.3%と好成績を残している。一方前走1着馬は【1-2-3-23】、前走2着馬は【0-0-2-6】、前走3着馬は【2-0-1-9】とまずまずだが、前走が5~9着の馬と比べると、サンプル数を加味すれば成績は物足りないものになっている。

一方、前走10着以下に敗れている馬は【0-3-2-50】、勝ち切れていないことからも積極的に狙うのは避けるべきだ。今年の有力馬ではプレサージュリフト、ピースワンパラディ、べレヌス、エアロロノア、ミッキーブリランテなどが前走5~9着馬に該当し、マテンロウオリオン、イルーシヴパンサーなどが前走10着以下に敗れている。


栗東勢が優勢な西の金杯

過去10年京都金杯所属別成績,ⒸSPAIA


次に過去10年間の京都金杯における所属別成績について調べた。美浦所属の馬は【1-2-2-27】で勝率3.1%、連対率9.4%、複勝率15.6%で、栗東勢は【9-8-8-108】で勝率6.8%、連対率12.8%、複勝率18.8%。若干ながら関西馬が優勢だ。今年はイルーシヴパンサー、オニャンコポン、タイムトゥヘヴン、プレサージュリフト、ピースワンパラディあたりが美浦所属、栗東所属はアルサトワ、ヴィクティファルス、マテンロウオリオン、べレヌス、ミッキーブリランテ、シュリなどが該当する。


好走条件を満たす馬で2023年初的中を狙う

◎ミッキーブリランテ
前走7着×栗東所属と好走条件を満たす。前走阪神Cは速い流れになった芝1400m戦に対応できず、後方からの競馬になってしまい、持ち味を発揮しきれなかった。しかし、本来の競馬が出来なかったにも関わらず、結果としては1400の鬼ダイアトニックを相手に0.2秒差と、力はまだまだ衰えていないことを証明した。前々走スワンSも15着という結果に敗れてはいるが、先行した馬には厳しい展開になったので度外視する。

この馬の好走パターンは1400mを使ってから間隔を開けずに1600mを使うパターンで、1400mから中2週以内に1600mを使った場合の成績は【2-3-0-0】で連対率100%となっている。今回も1400mの阪神Cから中1週での出走でこの好走条件を満たす。前に行く馬が多くないので、展開が向く可能性は高い。相手関係も、過去のマイル戦と比べると楽な相手構成なので、今のこの馬でも十分通用する。大外枠は出遅れがちなこの馬にとっては大勢に影響がなく、あまり気にする必要はない。オッズ的にも4歳勢などを筆頭に人気を集めそうな馬が多くいるので、かなり旨味がありそうなのでここは本命で勝負したい。

〇エアロロノア
前走7着×栗東所属と好走条件を満たす。前走のマイルCSは内容的には完璧に近い競馬であったが、能力面でトップクラスにかなわず敗戦。昨年の六甲S以降馬券にはなっていないが、マイラーズCはこの馬に向かない上がりのかかる展開、安田記念は7着であるが強敵相手に0.2秒差、富士Sは出遅れと外差し馬場を活かしきれなかったことが好走できなかった原因であった。差し馬だが前が流れるよりもスローペースの方が能力を発揮できるので、ベレヌスが逃げる展開は向きそう。能力的には4歳勢と比べてもそん色はないので、普通の走りが出来れば好走の可能性は高い。

▲ピースワンパラディ
前走6着と好走条件の一方を満たす。前走は出遅れが響いたものの、本来向かない追い込みの競馬をして健闘、能力の高さを示した。2021年京都金杯や昨年の関屋記念を見る限り、先行すると良さが出るタイプで、ベレヌスが作るスローペースはこの馬に向きそう。中京芝1600mは【2-3-0-0】と連を外したことのない相性のいいコースであるのも評価できるポイント。鞍上も21、22年の勝利騎手、「令和の金杯男」松山騎手なので一発はありそうだが、データ上美浦所属はマイナスなのでこの評価。

△ベレヌス
前走9着×栗東所属と好走条件満たす。自分のペースで運べれば強い競馬ができるが、絡まれるともろさがあるのが難点。

×プレサージュリフト
前走秋華賞9着と好走条件満たす。条件的には左回り向きで、距離も1600mは適性内であるので、ここは向く。ハンデも牝馬ということもあって54kgで、他馬と比べるとかなり楽なので狙い目だろう。

×アルサトワ
スローで前残りの展開になれば一発あってもおかしくない。

買い目としては、◎からの馬連で勝負。1月5日が終わると、1年365日の内の73分の1が終わります。そう考えると1年はあっという間ですね。

▽京都金杯予想印▽
◎ミッキーブリランテ
〇エアロロノア
▲ピースワンパラディ
△ベレヌス
×プレサージュリフト
×アルサトワ

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
25年以上の歴史がある、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。



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