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【フェブラリーS】注目ソダシは消し! ハイブリッド式消去法で残ったのはカフェファラオなど最大6頭

2022 2/16 06:00八木遊
過去10年のフェブラリーS『距離延長』かつ『前走0.3秒差以上で負け』の成績,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

5つのデータから絞れた馬は?

先週の『京都記念』は、本命決着を予想していたが、終わってみれば大荒れ。本命に指名したレッドジェネシスに至っては最下位に敗れた。

気を取り直して、今週予想するのは20日、東京競馬場で行われる『フェブラリーS』だ。サウジ遠征を予定している2頭(テーオーケインズ、マルシュロレーヌ)に加え、14日時点で除外対象の6頭(アナザートゥルース、カデナ、クロパラントゥ、ゲンパチフォルツァ、タガノビューティー、ブルベアイリーデ)を省いた16頭を対象に、過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。

『前走から距離延長』×『前走0秒3差以上で負け』★0.0%★

まずは前走からの距離変動別データから距離延長組に注目した。過去10年で前走1600m未満を走ったのべ74頭の成績は【4-2-3-65】(複勝率12.2%)と苦戦している。特に、その前走で0秒3以上の差で負けていた馬は【0-0-0-39】(同0.0%)と全滅。まずはこのデータに当てはまる馬を消去対象とする。

今年これに当てはまったのはソリストサンダーとタイムフライヤーの2頭。ソリストサンダーは前走・根岸Sが叩き台だったとはいえ、やや負けすぎの印象だ。過去10年のデータを信じてここでは消しとしたい。

【今年の該当馬】
・ソリストサンダー
・タイムフライヤー

『社台系生産』×『キャリア24戦以上』★0.0%★

続いては、生産者別データから敢えてノーザンファーム、社台ファームなど社台系牧場の生産馬をピックアップした。

過去10年でのべ40頭が出走し、【3-4-2-31】(複勝率22.5%)というまずまずの成績を残しているが、好走と凡走の分かれ目はキャリア数。23戦以下の【3-4-2-17】(同34.6%)に対し、24戦以上だと【0-0-0-14】(同0.0%)で馬券圏内に食い込んだ馬は皆無だった。

今年この条件に当てはまったのは以下の4頭。消去済みのタイムフライヤー以外に昨年の2着馬エアスピネル、前哨戦の東海Sを勝ったスワーヴアラミスなどを消去する。

【今年の該当馬】
・エアスピネル
・スワーヴアラミス
・(タイムフライヤー)
・ダイワキャグニー

『前走上がり4位以下』×『父 or 母父ND系』★4.2%★

続いては前走の上り時計に注目した(地方は対象外)。前走で上がり4位以下だった馬は【3-1-3-67】(複勝率9.5%)。この時点ですでに複勝率は10%を割り込んでいる。ハイブリッド式ではこれにもう一つの条件を掛け合わせる。

今回は血統から父もしくは母の父がノーザンダンサー(ND)系のデータを取り上げたい。この組み合わせに該当したのは過去10年で24頭いて、【1-0-0-23】(同4.2%)という成績だった。

今年これに該当したのは消去済みのソリストサンダーとソダシの2頭。前走チャンピオンズC大敗から巻き返しを図る白毛のアイドルは今回も消しという判断だ。

【今年の該当馬】
・ソダシ
・(ソリストサンダー)

『非社台系生産』×『前走5番人気以下』★7.3%★

4つ目は再び生産者別データから今度は非社台系生産馬を取り上げる。組み合わせるのは前走時の人気順で、5番人気以下だった馬。この組み合わせに該当するのべ41頭の成績は【1-0-2-38】(複勝率7.3%)だった。前走1~4番人気の【6-6-6-57】(同24.0%)には遠く及ばない。

今年この条件に当てはまったのは4頭。G1勝ちがある実績馬3頭に加え、根岸Sを勝って勢いに乗るテイエムサウスダンも消去対象となった。

【今年の該当馬】
・インティ
・ケイティブレイブ
・サンライズノヴァ
・テイエムサウスダン

『前走時馬体重500kg未満』×『今回1・2・3・7・8枠』★5.4%★

4つの条件を終えて、残っているのは6頭。最後は馬体重に注目した。取り上げるのは前走時の馬体重が500kg未満だった馬。過去10年でのべ60頭が出走し、【2-4-1-53】(複勝率11.7%)とかなり苦戦している。これに掛け合わせるのはフェブラリーSにおける枠順だ。

60頭のうち1~3枠の内目、もしくは7~8枠の外目に収まった37頭の成績を調べると、【0-2-0-35】(同5.4%)と複勝率は半減していた。これらの枠に入った前走500kg未満の馬は消しとする。

残っている6頭のうち、前走時の馬体重が500kg未満だったのはテオレーマ、ミューチャリー、そしてレッドルゼル。枠順次第で3頭全てが消しとなる可能性もある。

【今年の該当候補】
・テオレーマ
・ミューチャリー
・レッドルゼル

5つの条件を終えて、確実に残るのは、アルクトス、カフェファラオ、サンライズホープの3頭となった。現時点で3頭の優劣はつけず、最終追い切りと枠順、そして当日の気配を確かめた上で買い目を考えたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。22年は単複ワイドに絞って手堅く……。

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