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【東京新聞杯】ハイブリッド式消去法で残るのは最大4頭! ファインルージュは鉄板軸馬か?

2022 2/2 06:00八木遊
過去10年の東京新聞杯『前走ハンデ戦』かつ『前走0.6秒差以上で負け』の成績,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

5つのデータから絞れた馬は?

先週の『根岸S』は、最終的に4頭が消去を免れ、そのうちの3頭がワンツースリーを決めた。ただし、唯一馬券圏外に敗れたモジアナフレイバーを本命に指名していたので、クリーンヒットは生まれず。また、今年は単勝、複勝、ワイドに絞っているため、的中はタガノビューティーからテイエムサウスダンとヘリオスのワイド2点だけだった。ともかく、今年4レース目でようやく的中。流れをつかみたいところだ。

今週は6日に東京競馬場で行われる『東京新聞杯』を予想していきたい。フルゲート16頭に、登録は22頭。除外対象の5頭を除いた17頭を対象に進めていく。今週も過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を順番に消していく。

『前走ハンデ戦』×『前走0秒6差以上で負け』★0.0%★

まずは前走がハンデ戦だった馬に注目した。過去10年でのべ53頭が該当し、【2-4-4-43】(複勝率18.9%)と悪くない。ただし、その前走を0秒6以上の差で負けていた馬は【0-0-0-23】(同0.0%)。東京新聞杯では全滅していた。まずはこの組み合わせで絞り込みを図りたい。

今年当てはまったのは6頭。1/2で抽選対象になっているカレンシュトラウスとドナアトラエンテ、さらにマルターズディオサなどが消去リスト行きとなった。

【今年の該当馬】
・カレンシュトラウス*
・シュリ
・ディアンドル
・トーラスジェミニ
・ドナアトラエンテ*
・マルターズディオサ

『6歳以上』×『前走から斤量増 or 増減なし』★4.2%★

続いて、年齢別データを見てみると、6歳以上の馬が【3-2-1-63】(複勝率8.7%)と苦戦していることがわかった。この時点で消去対象となる複勝率10%未満だが、ハイブリッド式ではさらにもう一つの条件を組み合わせる。今回は前走からの斤量増減を選択した。前走から斤量減で出走してきた6歳以上の馬は【2-1-1-17】(同19.0%)。一方、斤量増もしくは増減なしだと、【1-1-0-46】(同4.2%)と、好走率は一気に下がる。2つ目はこの条件を採用したい。

今年この条件に当てはまったのは以下の6頭。うち3頭はすでに消去されているため、新たに実績馬のカテドラルとケイデンスコール、そしてヴェロックスが対象となった。

【今年の該当馬】
・カテドラル
・ケイデンスコール
・(シュリ)
・(ディアンドル)
・(トーラスジェミニ)
・ヴェロックス

『前走時馬体重500kg以上』×『父 or 母父がSS系(ディープインパクト系除く)』★4.5%★

続いては前走時の馬体重に注目。500kg以上あった大型馬はのべ49頭が走り、【3-3-1-42】(複勝率14.3%)とやや苦戦している。このうち父もしくは母父がディープインパクト以外のサンデーサイレンス(SS)系だった場合、【0-1-0-21】(同4.5%)と複勝率は大きく下がる。

今年このデータに該当したのは4頭いたが、3頭はすでに消去済みだ。新たに対象となったのは上位人気確実のホウオウアマゾンだった。この馬にとって唯一関東圏への長距離輸送だった昨年のNHKマイルCでは馬体重を大幅に減らし、9着だった。ここは思い切って消しという判断を下したい。

【今年の該当馬】
・(カレンシュトラウス*)
・(シュリ)
・(ディアンドル)
・ホウオウアマゾン

『前走リステッド or オープン』×『前走から中3週以上』★6.5%★

続いては前走でリステッド、またはオープンを走っていた馬に注目。該当した46頭の成績は【1-4-1-40】(複勝率13.0%)だった。好走パターンは前走から中2週以内で東京新聞杯を迎えた馬で【1-2-1-11】(同26.7%)。一方、中3週以上の間隔を空けて出走した馬は【0-2-0-29】(同6.5%)と信頼感に欠ける。4つ目はこの条件を採用する。

今年これに当てはまったのは3頭。いずれも上位人気が予想されるカラテとプリンスリターンは消去対象となった。

【今年の該当馬】
・アオイクレアトール
・カラテ
・プリンスリターン

『非社台系生産』×『今回1・2・7・8枠』★3.0%★

4つの条件を経て、17頭中13頭が消えた。最後は生産者別データを取り上げたい。非社台系生産馬は過去10年で【5-1-4-68】(複勝率12.8%)と苦戦している。好走パターンは真ん中の枠に入ったときだ。3~6枠に入った馬は【5-1-3-36】(同20.0%)。一方、1、2枠の内目、7、8枠の外目に入った場合は【0-0-1-32】(同3.0%)と、馬券圏内は1頭だけだった。

残っている4頭のうち、非社台系生産馬はエイシンチラーとワールドバローズの2頭。両馬の取捨は枠順次第となった。

【今年の該当候補】
・エイシンチラー
・ワールドバローズ

全ての消去条件を終えて、確実に残るのはイルーシヴパンサーとファインルージュの2頭だけとなった。やはりGⅠ実績があるファインルージュを信頼したいところだが、鞍上予定のC.ルメール騎手は重賞で全く乗れていない。ここは3連勝中のイルーシヴパンサーを軸に据えたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。22年は単複ワイドに絞って手堅く……。22年は4レース目の根岸Sでようやく初当たり。

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