ここは中央馬強し
2021年11月3日に行われるダート競馬の祭典、JBC。4レースの中でもメインとなるのがJBCクラシック(金沢ダート2100m・JpnⅠ)だ。
地方馬vs中央馬の構図で語られることが多いJBCだが、地方馬が食い込む余地はカテゴリごとにまちまち。まずはそこの整理から入ろう。
過去5年で馬券に入った馬の内訳は、中央馬14頭、地方馬1頭。言うまでもなくJBC4カテゴリの最も中央馬優勢の結果となっている。その地方馬1頭は2019年、浦和開催での3着センチュリオン。森泰斗騎手を背に、トリッキーな地元浦和の利を最大限に生かしての3着という形だった。
南関東での開催年は南関所属馬がホームアドバンテージを生かして食い込む場面も度々あるが、それ以外の競馬場で馬券に絡んだ地方馬は2005年名古屋開催の3着レイナワルツだけ。これも愛知所属の地元馬だった。今年は地元金沢勢に強力な馬が不在。他の地方馬では春に交流GⅠを2勝したカジノフォンテンがいるものの、こちらにとっても初見参の金沢コース。お互い初コースという条件なら、やはり中央勢が強いと見て検討に入りたい。
器用さ勝負なら
本命はチュウワウィザード。昨年のチャンピオンズC勝ち馬で、春は海外遠征を敢行。ドバイWCでも2着と健闘した。
帝王賞の6着敗退については、数々の名馬がパフォーマンスを落としてきたドバイ遠征後という条件でやむなし。一昨年に浦和のJBCクラシックを勝っているように、地方の小回りも上手にこなす器用な馬。金沢も合うはずで素直に本命視。
対抗も人気どころだがテーオーケインズ。3歳で東京大賞典0.2秒差の6着とし、4歳の帝王賞でJpnⅠ初勝利。今後のダート界を担う存在として名乗りを挙げた。小回りへの対応は未知な面もあるが、能力であっさり突破する可能性は高い。
3番手はオメガパフューム。帝王賞はとにかくロスの大きい競馬で敗れたものだが、昨年末から得意の大井で辛勝の東京大賞典、カジノフォンテンに完敗した川崎記念など、不満の残る内容続き。休養を挟んで状態が上がっているのかが焦点になりそうだ。
以下、揉まれなければしぶといダノンファラオを抑え、地方勢は無印に。カジノフォンテンはどちらかといえば左回りの方がいい馬。川崎記念、かしわ記念を勝った能力を、右の小回りとなる金沢で同様に出せるかは疑問が残る。夢のない予想だが、人気馬のうち1頭を切るならここではないか。
▽JBCクラシック▽
◎チュウワウィザード
◯テーオーケインズ
▲オメガパフューム
△ダノンファラオ
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