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【桜花賞】チューリップ賞組に不安、最有力は計画的ローテの直行組 当日まで覚えておきたいデータ

2021 4/4 17:00勝木淳
桜花賞データインフォグラフィックⒸSPAIA
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1番人気は【1-3-1-5】

せっかちな桜前線が駆けあがり、桜の舞台をひと足早く淡いピンクに染めんとする。桜花賞に桜は間に合うかと気を揉むことが減り、当日まで散らないかとハラハラする年が増えた。その要因、地球温暖化についてはここでの言及を避けるが、桜花賞と桜の開花がズレはじめたのは事実。今年の桜花賞当日、生涯一度の晴れ舞台を桜は彩るだろうか。

牝馬ならば桜花賞。クラシック第一冠こそ、だれしもが目指す舞台。ここを勝ったものだけが二冠への権利を保持できる。そんな桜花賞について過去10年のデータをもとに傾向を探ろう。


桜花賞過去10年人気別成績ⒸSPAIA

デアリングタクト、グランアレグリア、アーモンドアイ。ここ3年の桜花賞馬は名牝ぞろい。1番人気【1-3-1-5】はちょっと意外な数字だ。というのも上記3頭はいずれも2番人気だった。1番人気で桜花賞を勝利したのはこの10年で14年ハープスターのみ。その2番人気は【5-3-0-2】勝率50%、複勝率80%。桜花賞は逆転の舞台でもある。勝ち馬は8番人気以内から出現、2、3着も人気薄が入るケースが多く、1~3番人気が馬券圏内を独占したのは、アーモンドアイが勝った18年しかない。


桜花賞過去10年枠番別成績ⒸSPAIA


かつての阪神マイルはスタート直後すぐに2角に突入するおむすび型で外枠不利。これを覚えている方はベテランの部類に入る。06年コース改修後、阪神マイルは外回りを使用、ワンターンのクセがないコースに生まれ変わった。

この10年の枠番別成績は4枠【3-1-0-16】勝率15%、複勝率20%、5枠【3-0-4-13】勝率15%、複勝率35%と真ん中がいい。外枠は7枠【2-2-1-25】、8枠【1-3-1-25】で不利ではない。問題は1枠【0-1-1-17】、2枠【0-0-2-17】の内枠。多頭数でペースがあがりにくいレイアウトのマイル戦、馬群のなかで揉まれる内枠は厳しい。


理想はキャリア3、4戦

さらに過去の戦歴データから桜花賞好走条件を割り出し、登録馬のなかに合致する馬がいないか探してみる。


桜花賞過去10年キャリア別成績ⒸSPAIA


牝馬は牡馬以上に消耗が激しい。いかにレースを使わずに計画的にここに駒を進められるか。キャリア別成績もポイントになる。キャリア2戦で勝った20年デアリングタクトは例外としても、3戦【4-4-1-17】、4戦【3-4-6-31】ぐらいが好走ゾーン。

3戦はエリザベスタワー、サトノレイナス、シゲルピンクルビー、ソングライン、ファインルージュら。4戦というとアカイトリノムスメ、オパールムーン、ジネストラ、ソダシ、ホウオウイクセルなど有力各馬が並ぶ。メイケイエールの5戦【1-1-2-42】、ヨカヨカの6戦【1-1-1-28】がやや不安といったところか。


桜花賞過去10年前走レース別成績ⒸSPAIA


桜花賞のトライアルレースを比較すると、チューリップ賞【5-7-6-28】勝率10.9%、複勝率39.1%、フィリーズR【1-0-2-53】勝率1.8%、複勝率5.4%(ちなみにアネモネSは【0-0-0-22】)。だが、今年はソダシとサトノレイナスの阪神JF直行【0-1-0-3】が人気の中心。グランアレグリアが朝日杯FSから直行【1-0-0-1】で勝ち切った以上、ローテに不安はないが、やはりチューリップ賞は気になるところだ。


桜花賞過去10年前走チューリップ賞着差別成績ⒸSPAIA


チューリップ賞での着差別成績をみると、勝つなら0.3~0.5差【1-1-1-0】が理想。きっちり2着馬を抑えて勝てるかが評価の基準になる。メイケイエール、エリザベスタワーが当てはまる0.0差は【0-1-0-1】。桜花賞を勝てないととるか、好走可能と判断するか。この数字の評価は分かれるところだ。個人的にはチューリップ賞の前後半800m47.7-46.1、1分33秒8は記録としては見劣る印象。ちなみにソダシが勝った阪神JFは46.8-46.3で1分33秒1。当時メイケイエールは4着。チューリップ賞組はこの程度の評価が妥当ではないか。


桜花賞過去10年乗り替わり・継続騎乗別成績ⒸSPAIA


武豊騎手の負傷など、有力馬に騎手の乗り替わりが多い点も今年の桜花賞の特徴。そこで乗り替わりについて調べた。クラシックとなれば乗り替わりは不利なのではと考えたが、結果は継続騎乗【7-7-7-100】勝率5.8%、複勝率17.4%、乗り替わり【3-3-3-48】勝率5.3%、複勝率15.8%。乗り替わりは危惧するような不安材料ではない。もっともメイケイエールについては名手・横山典弘への手替わりといえども、チューリップ賞のレース内容から不安は残る。桜花賞は逃げるのではとも言われているが、さあどう出るだろうか。その動向には注視したい。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。


桜花賞インフォグラフィックⒸSPAIA



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