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【大阪杯】コースデータに完璧に符合するレイパパレ 東大HCが阪神芝2000mを徹底検証

阪神芝2000mイメージズ,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

阪神芝2000mの概要

今週は阪神芝2000mを舞台にGⅠ・大阪杯が行われる。何といっても注目は昨年の三冠馬コントレイルと最優秀短距離馬グランアレグリアの対決。王道路線で強さを誇示してきた牡馬と現役最速の名をほしいままにしてきた牝馬が仁川で激突する。昨年のジャパンCにこそ劣るものの、数年に一度といっていいレベルの楽しみなカードだ。脇を固める実力馬サリオス、5戦5勝レイパパレなども虎視眈々とタイトルを狙う。

当該コースの重賞は4レース。春の中距離王決定戦として2017年よりGⅠに昇格した大阪杯、JRAの番組で3歳が古馬と対決する最初の重賞・鳴尾記念、極めて難解な牝馬ハンデ重賞のマーメイドS、年末開催の口火を切るチャレンジCが行われる。なお京都競馬場改修工事に伴う開催の変更に伴い、今年は鳴尾記念が中京芝2000mでの施行、GⅠ・秋華賞とGⅢ・京都2歳Sが阪神芝2000mでの開催となる(使用するデータは2011年4月2日〜2021年3月28日)。

まずはコース形態。内回りコースが舞台で、コースの起伏は至ってシンプル。スタート直後に高低差約2mの上り坂。そのあとはバックストレッチ中盤まで800m程度平坦な道となっている。向正面半ほどから3コーナー、4コーナー、そして直線、ゴールまで200mの地点まで非常に緩やかな下りを進み、ここから再び坂を駆け上がる。

1・2枠は大阪杯で18年連対なし

阪神芝2000m・過去10年の枠別成績ⒸSPAIA


<阪神芝2000m・過去10年の枠別成績>
1枠【39-35-40-343】勝率8.5%/連対率16.2%/複勝率24.9%
2枠【38-41-50-354】勝率7.9%/連対率16.4%/複勝率26.7%
3枠【44-47-32-391】勝率8.6%/連対率17.7%/複勝率23.9%
4枠【37-42-49-407】勝率6.9%/連対率14.8%/複勝率23.9%
5枠【51-57-44-422】勝率8.9%/連対率18.8%/複勝率26.5%
6枠【60-43-60-456】勝率9.7%/連対率16.6%/複勝率26.3%
7枠【59-52-52-498】勝率8.9%/連対率16.8%/複勝率24.7%
8枠【50-58-49-530】勝率7.3%/連対率15.7%/複勝率22.9%

先述したとおりクセのないコースなので、基本的には経済コースをセコく立ち回れる内めの枠が有利。大差はないものの8枠は好走率が最も低い。

しかし大阪杯に限っては1・2枠の成績が壊滅的で、前身の産経大阪杯時代まで含めて2003年以降【0-0-3-37】と連対した馬が存在しない。16年のラブリーデイは1番人気4着、18年はサトノダイヤモンド、シュヴァルグラン、ミッキースワローと3〜5番人気を占めた3頭がいずれも馬券外に消えた。

有利な内枠にも関わらず18年連続で連対馬が出ていない重賞は他にちょっと類を見ない。穴党の方はコントレイルやグランアレグリアがこの枠を引けば思い切って消す価値もある。

阪神芝2000m・過去10年の脚質別成績ⒸSPAIA


<阪神芝2000m・過去10年の脚質別成績>
逃げ【72-51-35-230】勝率18.6%/連対率31.7%/複勝率40.7%
先行【157-151-146-827】勝率12.3%/連対率24.0%/複勝率35.4%
差し【104-129-126-1121】勝率7.0%/連対率15.7%/複勝率24.3%
追込【37-36-60-1180】勝率2.8%/連対率5.6%/複勝率10.1%

先週は中京芝1200mを紹介したが、前有利になりやすい短距離の同コースより、さらに逃げ・先行馬が良績を残している。これは当該コースのレース全体で前半の5F平均が61.99、古馬オープンに限定しても60.57と遅く、先行馬がゆったりとした流れに乗って好走する例が多いためだ。

特筆すべきは「前走」逃げ・先行だった馬をベタ買いしてもある程度の回収率をキープできる点。該当馬は【161-138-115-982】で単勝回収率102%・複勝回収率91%。さらに前走4番人気以内だった馬に限ると【115-94-66-416】で複勝率は39.8%まで上昇、単勝回収率は112%とさらに妙味が増す。前走人気を集めて先行した馬をただ買えばお金が増えるという、確実に覚えておきたいデータだ。

とにかくディープ、迷わずディープ

阪神芝2000m・過去10年の種牡馬別成績ⒸSPAIA


<阪神芝2000m・過去10年の種牡馬別成績>
ディープインパクト【70-57-48-259】勝率16.1%/連対率29.3%/複勝率40.3%
ハーツクライ【30-36-26-197】勝率10.4%/連対率22.8%/複勝率31.8%
ハービンジャー【22-19-31-125】勝率11.2%/連対率20.8%/複勝率36.5%

あらゆるランキングで首位に君臨するディープインパクト産駒はここでも例外なく走ってくる。重賞に限定すると【10-9-9-44】で単勝回収率121%・複勝回収率90%と妙味の面でも文句なし。とにかくディープを買うのが的中への第一歩といえる。

ただし今年の大阪杯は2強に加えレイパパレとワグネリアンなどもディープ産駒。ここから1頭選ぶとすればレイパパレ。重賞のディープ産駒のうち、前走を3番人気以内で勝った馬は【3-2-4-1】と抜群の相性を誇る(唯一の着外も19年マーメイドS4着センテリュオ)。

サリオスは上位人気で唯一のハーツクライ産駒。複勝率3割超えと及第点の数字を残しているが、重賞では【3-1-0-22】と信頼度が落ち、2番人気以下は【1-1-0-21】と複勝率が1割を切る。2強に続いての3・4番人気あたりが想定されるだけに過信は禁物だ。その他古豪ペルシアンナイトが該当するハービンジャー産駒も好相性。

阪神芝2000m・過去10年の騎手別成績ⒸSPAIA


<阪神芝2000m・過去10年の騎手別成績>
川田将雅【48-33-31-93】勝率23.4%/連対率39.5%/複勝率54.6%
ルメール【23-17-6-42】勝率26.1%/連対率45.5%/複勝率52.3%
福永祐一【26-25-24-105】勝率14.4%/連対率28.3%/複勝率41.7%
松山弘平【11-16-13-122】勝率6.8%/連対率16.7%/複勝率24.7%

阪神芝2000mでトップに君臨するのは川田将雅騎手。複勝率はルメール騎手を上回り、単複回収率はともに100%以上とケチのつけようがない成績だ。2017年から4年連続で複勝率6割を超えており、川田騎手が継続騎乗馬でこのコースに出走したケースは昨年から【4-2-4-4】と好調。このデータでもレイパパレに追い風が吹く。2強の一角を崩すとすればレイパパレだろう。

グランアレグリアに騎乗するルメール騎手も貫禄の数字。2番人気以内では複勝率を61.1%まで上げ、さらに距離延長に限ると同65.0%。初の2000mに関しては鞍上があの手この手で持たせてくれそうだ。

1番人気濃厚の三冠馬コントレイルはもちろん福永祐一騎手とのコンビ。継続騎乗が買いパターンで、18年以降では【3-3-6-3】複勝率75.0%。1勝クラス以上に限れば【2-2-5-1】とほぼ全ての馬を3着以内に導いており、こちらも信頼したい。

サリオスに騎乗する松山弘平騎手は騎乗馬の平均人気が前3人と大きく異なるとはいえ、回収率も低調であまり強調できない。消すならやはりここか。

春の季語、友道師の大阪杯多頭出し

阪神芝2000m・過去10年の調教師別成績ⒸSPAIA


<阪神芝2000m・過去10年の調教師別成績>
友道康夫【24-13-15-44】勝率25.0%/連対率38.5%/複勝率54.2%
高野友和【5-6-13-41】勝率7.7%/連対率16.9%/複勝率36.9%
矢作芳人【12-10-10-78】勝率10.9%/連対率20.0%/複勝率29.1%
藤沢和雄【2-1-1-12】勝率12.5%/連対率18.8%/複勝率25.0%

調教師別では友道康夫師がトップ。大阪杯への多頭出しがもはや恒例となっており、出馬表で春の訪れを感じさせる。昨年の4回開催から出走機会5連勝を含む【6-1-2-2】複勝率81.8%と確変に入っており、アドマイヤビルゴとブラヴァスは買い目に入れておきたい。

レイパパレを管理する高野友和師も見事な結果を残している。牝馬の成績がよく、牡馬とぶつかるレースでは【3-1-4-7】と過半数が馬券になっている。該当条件では複勝回収率107%と馬券的にもありがたい存在で、何度も書くがレイパパレは買いである。

コントレイルを手がける矢作芳人師は上位2人に比べて見劣るが、前走と同じ騎手が乗る場合に限れば【4-6-4-19】複勝率42.4%と巻き返す。前走GⅠ組は3例あったが、アースライズ(15年カウントダウンS1着)・ステイフーリッシュ(18年チャレンジC3着)・ラヴズオンリーユー(20年鳴尾記念2着)と全て馬券圏内。コントレイルに心強いデータが揃っている。なお藤沢和雄師は全体成績がいまひとつだが、牝馬に限れば複勝率5割だった。

阪神芝2000mコースデータ,インフォグラフィック,ⒸSPAIA

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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