波乱のカギは6歳馬
日経賞ときいて、荒れると直感するのはそれなりに長く競馬をやってきた方だろうか。98年1着テンジンショウグンは11頭立て11番人気、単勝35,570円、馬連213,370円。金鯱賞のギベオンも真っ青な特大万馬券を演出。ほかにも12年12番人気ネコパンチ1着(単勝16,710円)は記憶に新しいところ。
その一方で、00年グラスワンダー(単勝1.3倍6着)や02年マンハッタンカフェ(単勝1.2倍、6着)など圧倒的実績馬が飛ぶこともあった。そんな荒れる日経賞、最近の傾向はどうなのだろうか。11年阪神を除く過去9回分のデータをもとに調べてみる。
1番人気は【3-2-1-3】勝率33.3%、複勝率66.7%なので、最近はそこそこ平穏。ただ、菊花賞馬キセキ、有馬記念馬ゴールドアクターが着外に沈んでおり、過信は禁物。12年ネコパンチを除くと、勝ち馬は4番人気以内。
突拍子もない馬が激走することは減ったが、6、7番人気の複勝率33.3%など中穴狙いは十分可能。
主力は4歳【4-6-1-16】、5歳【2-1-3-21】、6歳【3-1-2-24】の3世代。ただし5歳は勝率7.4%、複勝率22.2%、6歳が勝率10%、複勝率20%で6歳が若干優位な点には注意。5歳の単複回収値32、39に対し、6歳は575、129。妙味は断然6歳馬にある。
前走クラス別成績からは前走GⅠが【3-4-2-12】勝率14.3%、複勝率42.9%でぶっちぎり。カレンブーケドール、ワールドプレミア、オセアグレイトが出走予定。まずはここから詳しくみていく。
具体的にレース別でみると、有馬記念【2-2-2-6】複勝率50%が有力だが、これには3頭とも当てはまる。
有馬記念の着差別成績からこの3頭について考えよう。5着同着のカレンブーケドールとワールドプレミアは0.6差。9着オセアグレイトは0.9差。
0.6~0.9差は【0-1-0-1】。勝ち馬は出ていないが、15年ウインバリアシオンが有馬記念12着から巻き返した。3頭とも好走しそうだ。
もっと絞れるかどうか、有馬記念での位置取り別成績をみる。カレンブーケドールの先行は【1-0-1-3】、オセアグレイトの中団は【0-2-1-3】、ワールドプレミアの後方は【0-0-0-0】だった。
カレンブーケドールやオセアグレイトはデータのあと押しを得られたが、ワールドプレミアは前例なしで、なんともいえない。データから分析する以上、ワールドプレミアは評価保留で仕方ないか。