「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

芝中距離のヴィクトワールピサ産駒がアツい 3歳OP特別の特徴的なデータとは?

2021 2/26 11:05佐藤永記
3歳芝オープンの主な種牡馬成績ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

3歳芝は圧倒的ディープインパクト産駒

3歳のクラシック戦線が始まっているが、取り上げられるのは重賞ばかり。注目度が違うからだろう。でも忘れてはいけないのが3歳のオープン特別だ。今週は阪神で土曜にマーガレットステークス、日曜にすみれステークスが行われる。

オープン馬になりたての馬、1勝馬の挑戦、クラシック候補まで多種多様な馬たちが集まるのが3歳オープン特別。各馬の見極めが肝心となる。特殊な開催条件となりがちなため、ここを乗り切れば馬券収支もアップするのではないだろうか。

まずは芝の3歳オープン特別から傾向を探ってみよう。2016年から先週までの直近5年+αの芝コースで行われた3歳オープン特別から特徴的なデータが出たのは種牡馬だ。

3歳芝オープン特別種牡馬別成績ⒸSPAIA


そう、圧倒的にディープインパクト産駒の天下だったのである。成績【16-8-10-64】は勝率16.3%、複勝率34.7%と高いうえ、レース比で見ると全体の20.0%がディープインパクト産駒の勝利だった。

レース比での勝利占有割合より勝率が低いということは、ディープインパクト産駒同士で1着を取り合ってしまっている「飽和状態」を意味しており、かつ、高い確率でいずれかのディープインパクト産駒が馬券対象になっているということだ。

仮にディープインパクト産駒を本命にしないまでも、流す相手には入れておかないと後悔する可能性が高いだろう。今年の3歳世代でディープインパクト産駒は中央に123頭登録されており、1勝以上している馬は39頭を数える。

中距離でアツいヴィクトワールピサ

種牡馬上位でチェックしておきたいのはヴィクトワールピサ産駒だ。過去傾向では【4-1-0-15】と、1着か着外か極端な成績を残している。また、4勝+2着1回全て距離が1600m以上なのもポイントだ。

2016年と2019年に多くの出走と結果を出しているが、今年もすでに1勝以上した馬が多い当たり年。過去に連対したレースでは中位人気だったことが多く、馬券への貢献度も高い。出走していたらチェックしておいたほうが良さそうだ。

3歳ダートOP特別は魔境

3歳ダートのオープン特別はレース数が少なく、傾向を取る意味があるのかと言われそうなところだが、今年最初の3歳ダートオープン特別だったヒヤシンスステークスでは1番人気タケルペガサスが4着に敗れ、10番人気のプロバーディオが2着に入り3連単183,880円の高配当となった。

かと思えば昨年を例にとると鳳雛Sで3連単2,920円。1-3-2番人気と入ったガッチガチの決着だったりもする。その差は何だろう?

3歳ダートオープン頭数別ⒸSPAIA


答えは頭数だ。頭数別で並べると少頭数だった8頭立てと9頭立て時の単勝平均配当は235円、560円だが、12頭立てでは1986円と一気に跳ね上がり、頭数によるオッズ上昇以上の波乱となっている。

もちろんサンプル数が少ない点は承知しているが、中央の3歳ダート路線は地方への出走に依存しているため、対戦データが少ないのが特徴。そのため、頭数が増えるとまだ評価されていない実力馬が紛れ込んでいる可能性が上がり、ファンの予想を裏切る波乱が生まれるのは自然な流れなのかもしれない。

ただ、フルゲート付近になると単勝配当は下がっている。ダートのOP特別にフルゲートの頭数が集まる時期は5月頃。この時期には対戦実績が明らかになっており、意外性は薄れるのかもしれない。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

《関連記事》
【中山記念】上位人気馬に死角アリ! 伏兵の激走も? 当日まで覚えておきたいデータとは
【阪急杯】インディチャンプ、レシステンシアが参戦 浮上する穴候補と覚えておきたいデータとは?
【中山記念】ハイブリッド式消去法で残ったのは1頭 本命候補は前走復活V飾った馬

 コメント(0件)