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【有馬記念】「ルメール1強時代」の弊害?ハイブリッド式消去法でフィエールマンが消し対象に

2020 12/22 11:00八木遊
過去10年の有馬記念『前走1.0秒以上負け』かつ『今回日本人騎手』の成績インフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

5つのデータから絞れた馬は?

先週の『朝日杯FS』は、最終的に消去を免れた4頭が、2、3、7、13着という結果に終わった。最終追い切りの動きを見て、ショックアクションを本命に抜てきしたが、いいところなく13着に惨敗。勝ったグレナディアガーズは、2つ目のデータで消去しており、流れに乗れないまま2020年最終週を迎える。

今週の対象レースは、もちろん『有馬記念』だ。過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、馬券対象から1頭でも多く“消去”して週末の予想に臨みたい。今年はどの馬が凡走する確率が高いのか、データで迫った。

『前走1.0秒差以上負け』×『今回日本人騎手』★0.0%★

まずは前走で1.0秒以上の差で負けていた馬の取捨を検討したい。過去10年で37頭が巻き返しを図ったが、【0-1-1-35】と厳しいレースを強いられている。馬券に絡んだ2頭は、2013年ゴールドシップと14年トゥザワールドの2頭。いずれも鞍上は外国人騎手だった。日本人騎手だと【0-0-0-30】で、好走するのは至難の業だ。

今年は、出走予定の16頭中5頭がこの条件に当てはまった。いずれも伏兵馬で、ばっさり消去してもいいだろう。

【今年の該当馬】
・キセキ
・バビット
・ブラストワンピース
・モズベッロ
・ユーキャンスマイル

『キャリア21戦以上』×『非SS系』★0.0%★

続いては、レース数(キャリア)と血統の組み合わせから複勝率10%未満のデータを探した。基本的に有馬記念は、3歳馬の好走例が多く、キャリアは浅い方がいい。キャリア21戦以上は、過去10年で【1-0-3-54】。馬券圏内に入った4頭には、父がサンデーサイレンス(SS)系という共通点があった。つまり、SS系以外だとノーチャンス。その成績は【0-0-0-26】だった。

今年この条件に当てはまったのはキセキとペルシアンナイトの2頭。新たにペルシアンナイトを消去する。

【今年の該当馬】
・(キセキ)
・ペルシアンナイト

『関東馬』×『前走から騎手乗り替わり』★0.0%★

関東馬は過去10年で【2-1-1-30】と苦戦傾向。なかでも、騎手が乗り替わっていた時は、過去10年で【0-0-0-12】とすべて馬券圏外に消えている。2000年以降まで対象を広げても【0-0-3-27】と3着が精いっぱい。3つ目の消去データには、この条件を採用したい。

このデータに当てはまった4頭のうち3頭は、上位人気が予想される。福永祐一騎手からC.ルメール騎手に手が戻るフィエールマンは、このデータに該当してしまった。これもルメール“1強時代”の弊害だろうか……。

【今年の該当馬】
・オーソリティ
・カレンブーケドール
・フィエールマン
・(ブラストワンピース)

『前走上がり4位以下』×『今回6~8枠』★2.6%★

有馬記念は、その特殊なコース形態もあって上がりの速さはあまり求められない。前走の上がり3ハロンが4位以下であっても、有馬記念では【4-6-3-80】、複勝率は14.0%に上る。ただし、枠順が大きなカギを握る。1~5枠に入れば、【4-6-2-39】で、複勝率は23.5%。

一方、6~8枠だと、【0-0-1-34】と大きな開きがある。前走で速い上がり(3位以内)をマークできなかった馬にとって枠順は非常に重要だ。

条件付きだが、まだ消去されていない馬の中で、前走上がり4位以下だったのはワールドプレミアのみ。もし6~8枠に入った場合は消去する予定だ。

【今年の該当候補】
ワールドプレミア

『非社台系生産』×『前走馬体重500kg未満』★3.8%★

最後は生産牧場から消去データを探った。有馬記例外なく社台系が強く、過去10年で【7-9-6-80】と圧倒的。一方、非社台系の生産馬は【3-1-4-46】と苦戦している。非社台系が馬券に絡むには大型馬であることが必須条件だ。前走馬体重別で見ると、500kg以上の【2-1-3-16】に対し、500kg未満は【1-0-0-25】で、複勝率は3.8%しかない。

最後の条件に当てはまったのは、オセアグレイト、バビット、モズベッロの3頭。最後にステイヤーズS覇者のオセアグレイトを消去する。

【今年の該当馬】
・オセアグレイト
・(バビット)
・(モズベッロ)

5つの消去データを経て、消去を免れたのはクロノジェネシス、サラキア、ミッキースワロー、ラッキーライラック、ラヴズオンリーユーの5頭。そして1~5枠ならワールドプレミアがこれに加わる。馬券の軸としては、クロノジェネシスの信頼度が最も高いだろう。

穴候補としては、中山巧者のミッキースワローとエリザベス女王杯で僅差3着に入ったラヴズオンリーユーの2頭の名前を挙げておく。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載予定。

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