好成績は1枠の逃げ馬
70年代前半の高度経済成長期のヒーロー・ハイセイコー、80年代後半、競馬場に女子を集めたアイドル・オグリキャップ。これら地方競馬出身の怪物と比較するのはいささか無理があるかもしれないが、カペラS出走予定のダンシングプリンスは可能性を感じさせる。
中央未勝利、船橋移籍後に素質が開花。そして、中央再転入後は1勝クラスから3連勝でオープン入り。カペラSは試金石となる。では、ダンシングプリンスは好走可能か否かも含め、カペラS過去10年間のデータから傾向をみていく。
確率ならば3歳【2-0-0-5】勝率、複勝率28.6%がトップだが、とにかく出走が少ない。ダート短距離路線は2、3歳限定レースが少なく、育ちにくい。中距離路線や芝路線からの転向は各馬が壁にぶち当たる4歳以降に多い。そういった意味でも、主力は4歳【4-2-1-25】とみるべきだろう。想定ではジャスティン、ダンシングプリンス、レッドルゼル、ロンドンテソーロが該当する。
一方、短距離でもダートとなると高齢馬がしぶとい。複勝率は5歳、6歳も4歳に見劣らず、戦略上、年齢で区切るのは危険だろう。もっというと9歳以上は【0-1-1-3】複勝率40%もある。もし出走馬に9歳以上がいればマークしておこう。
一般的に、中山ダート1200mは発馬直後に芝を長く走る外枠が有利とされている。過去5年の中山ダート1200m枠番別成績をみると、8枠は勝率で1%、複勝率では3%ほど高い程度。いわれるほど外枠有利ではない。
カペラSはもっと極端で7枠【2-1-3-14】、8枠【2-2-1-15】に対し、1枠は【4-1-1-13】。なんと1枠が8枠より勝率で10%以上、複勝率で5%以上高く、1枠の好走が顕著だ。1枠で勝った馬は6、12、3、1人気とバラバラなので、どうも枠順バイアスがかかっているようだ。
1枠好走馬をしっかり押えるために脚質別成績から傾向をみる。逃げ馬は【2-0-0-0】でパーフェクト。かといって先行は【0-0-0-2】で中団【1-1-1-4】、後方【1-0-0-7】となる。
極端な作戦がいいようで、先手をとるなら吉。半端な先行は注意でかえって控える馬がいい。先手を奪いたいダンシングプリンスが1枠に入ったら積極的に狙ってみたい。