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【チャンピオンズC】8枠は好走例なし クリソベリルは逆境を乗り越えられるのか?中京ダート1800mを徹底分析

中京ダート1800mのデータインフォグラフィックⒸSPAIA
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中京ダ1800mの概要

今週は中京ダ1800mを舞台に、JRAの冬のダート王決定戦、チャンピオンズCが行われる。帝王賞・JBCクラシックを勝ち、国内無敗を誇る絶対王者クリソベリルに、秋GⅠで絶好調のルメール騎手とタッグを組む新鋭カフェファラオ、マイルCS南部杯を日本レコードで制覇したアルクトスなど豪華なメンバーが揃った。

このコースを舞台とする重賞はチャンピオンズCの他、勝ち馬にフェブラリーSの優先出走権が与えられる東海Sがある。コースの特徴を過去のデータから分析していこう(使用するデータは2015年12月5日〜2020年10月4日)。

まずはコース概要。直線半ばの坂からスタートし、その後しばらくは平坦な道のりでポジションが争われる。2コーナーから向正面にかけて上りを通過すると、4コーナーまでの600mをひたすらに下っていく。最後に待ち受ける400mを超える直線は高低差2m近い坂が設定されており、最後の力を振り絞っての我慢比べとなる。

8枠の絶対的不利

枠順別



勝率トップは1枠だが、連対率・複勝率が最も優秀なのは2枠。全体の単勝回収率97%・複勝回収率94%も水準以上だが、熱いのは前走先行組。前走4角7番手以内通過馬に限ると複勝率35.1%、単勝回収率139%・複勝回収率110%だ。ダートの基本である先行有利を踏まえるだけで馬券妙味がある。

チャンピオンズCに限っても15年1着サンビスタ・16年2着アウォーディー・18年1着ルヴァンスレーヴ・19年3着インティと好走馬が続出しており、黒帽を引いた馬を軸に据える戦略が賢い。

対照的に厳しい数字が並んでいるのは8枠。角度のきついコーナーを4回通過する形態とあってコースロスの不利が大きいのが要因だ。上級条件であればあるほど苦しく、3勝クラス以上では【1-0-2-39】。前走連対馬でも【0-0-0-10】と好走がなく、この枠を引いたクリソベリルはこの逆境データを乗り越えられるか。

脚質別



脚質面では、直線の長いコース形態とは裏腹に差しがあまり決まっておらず、逃げ・先行の複勝率が驚異の4割超えを誇る。このコース全体での傾向としては前有利のセオリーにしたがうことがプラス収支の近道といえそうだ。

しかしチャンピオンズCに限定するとそう単純ではなく、逃げ切りは11年のトランセンド(前身のジャパンCダート、阪神コース)以降皆無。16年サウンドトゥルー・17年ゴールドドリームなどが差し切り勝ちを決めている他、15年ノンコノユメ・18年ウェスタールンドも後方待機から2着を確保している。ハイレベルなレースにおいては脚質において極端な評価の上げ下げをする必要はないようだ。

“ゴールドアリュール丼”も見据えて

種牡馬別



種牡馬別ではダート界の大種牡馬ゴールドアリュールが13勝を挙げ、クロフネの15勝に次ぐ2位につけている。チャンピオンズCでも17年1着ゴールドドリーム・3着コパノリッキー、19年1着クリソベリル・2着ゴールドドリームなど産駒がまとめて馬券圏内に来ており、実績馬が3頭出走する今年はワンツースリー決着まで見据えておきたい。

対照的にほぼ同程度の産駒を送り出していながら回収率が低調なのがキングカメハメハ産駒。7勝中6勝が1勝クラスという点も不満が残り、重賞では【0-1-1-14】。チャンピオンズCでは14年1着ホッコータルマエ以降馬券になっておらず、チュウワウィザードとエアスピネルがこのデータを破れるか注目したい。またハーツクライも2勝クラス以上では【0-1-0-24】と厳しい。

騎手別



騎手別成績では連覇を狙う川田将雅騎手が優秀。人気馬を逃げ・先行から堅実に好走へと導いている他、上がり3ハロン2位以内の馬では【8-4-2-1】と脚を余しての凡走がほぼ皆無だ。血統と騎手の二つの要素ではクリソベリルを評価できる。

ゴールドドリームの鞍上に抜擢された和田竜二騎手もこのコースを得意としており、複勝回収率127%は威張ることのできる数字。乗り替わりでの騎乗では11回の連対があるが、うち過半数の6回を前走掲示板外の馬で挙げており、巻き返しに期待できるのも心強い。チャンピオンズCでも16年に10番人気のアスカノロマンを3着に激走させている。

その他、武豊騎手は川田騎手に迫る勝率を残し、騎乗回数は少ないもののルメール騎手も4割超えの連対率をマークしている。

調教師別でもクリソベリル

調教師別



チャンピオンズCに管理馬が出走する調教師ではクリソベリルを管理する音無秀孝師が連対率・複勝率で一歩リード。栗東所属の騎手×前走5着以内馬に限ると【3-4-1-5】複勝率61.5%と走っており、平場などでも応用していただきたいデータだ。

チュウワウィザードで昨年のリベンジを狙う大久保龍志調教師は2割を超える勝率がセールスポイント。先日の新馬戦でハンディーズピークがレコード勝ちを記録した他、今年だけで4勝を荒稼ぎしており、勢いに乗るのも一手だ。

インティを送り込む野中賢二調教師も安定しており、近走は冴えない結果が続く同馬の逆襲にも注意を払いたい。

中京ダート1800mデータ



《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。


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