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3パット率を下げるために大切なこと

2020 1/20 06:00akira yasu
イメージ画像ⒸImageFoto/Shutterstock.com
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プロとアマチュアの3パット率の差

昔から言われている格言「パットイズマネー」に象徴されているパッティングの評価は、見直さざるを得ない研究結果が発表されている。

これまでが過大評価だったとはいえパッティングが重要であることに変わりはない。ドライバーショットの飛距離を伸ばすことも間接的にスコアを良くするポイントなのだが、パッティングの精度向上もスコアを良くするポイントなのだ。そこで、今回は3パット率に焦点を当ててみたい。

グリーンの形状や速さなどによって一律にできない部分もあるが、コースラウンドではグリーンに乗ってからのパットは2打以内が基準となる。ツアー選手は、高い確率でグリーン上のどこからでも2打以内でおさめている。

だが、18ホールすべてで2パット以内におさめることは難しいため、毎ラウンド3パットが多くなってしまい、結果18ホールの合計パット数が40を超えてしまう。そういったゴルファーは少なくない。

3メートル程までの距離であれば、平均スコア90のゴルファーは3パットしない傾向にあり、3パット率は2%程と言われている。ツアー選手なら1%程だが、5メートル程から徐々に3パット率は高くなり、約9メートルで5%になる。この場合、平均スコア90のゴルファーは18%と言われている。

ツアー選手と平均スコア90ゴルファーの3パット率ⒸSPAIA


ドライバーショットで飛距離と精度をツアー選手レベルに引き上げるには、筋力など基礎体力の部分で現実的とは言えないようなゴルファーでなければ難しいのかもしれない。しかし、パッティングならツアー選手レベルに近づける可能性がある。3パット率を少しでもツアー選手レベルに近づけるには、方向性よりも距離感を向上させる必要がある。

目標に対してイメージ通りにクラブフェースの向きをとる

3パット率が高いゴルファーの多くは、距離を合わせることができていない。その原因の1つに「ストローク中に方向性を気にし過ぎている」ことが挙げられる。それは、「左右にどのぐらい曲がるか」「想定したラインにどうやって乗せるか」といったことに気を取られ、ヘッドの軌道に意識が持っていかれるケースが多いからだ。

ツアー選手でも、ミドルパットやロングパットはカップインする確率は低い。狙い通りの方向に完璧に打ち出せてもカップインの期待は薄いのだから、ストローク中は方向性とヘッドの軌道は無視して距離感に集中したほうが良い。

ボールが打ち出される方向の8割はインパクト時のフェースの向きで決まり、ヘッドの軌道は2割しか打ち出し方向に影響しないと言われている。つまり、インパクト時にヘッドの軌道が基準から大きくずれていても、フェースの向きが狙った方向に向いていれば、ほとんど狙った方向にボールが打ち出される。

一方、ヘッドの軌道が理想的なものでもフェースの向きがずれてしまうと、狙った方向にボールを打ち出すことはできない。インパクト時にフェースの向きを狙った方向に向けるためには、まずはアドレス時にフェースの向きを狙った方向に向ける必要がある。狙った方向に向けられていないゴルファーが多いが、これができると距離感に集中しやすくなる。

これには、各メーカーから発売されているボールにプリントされている矢印を活用。この矢印はパターのフェースの向きを狙い通りにするためにある。矢印を狙う方向に合わせてボールを置き、この矢印に対してパターのフェースの向きをセットすることで、フェースの向きを狙い通りにしやすくなるのだ。

3パットを減らすため、フェースの向きを狙い通りにセットしたら「方向性は完了」と自身に言い聞かせ、あとは距離感に集中すればいい。

ボールの位置を安定させる

最適な大きさや速さのストロークをしても、パターのフェースの打点次第ではイメージ通りの距離を打つことができない。打点を安定させるためには、打ち方の前にアドレス時のボールの位置を安定させる必要がある。

基準となるボールの位置は左目の下。バランスよくアドレスした体勢を維持しながらボールを左目の下から落としてみると、基準となるボール位置が分かる。また、ツアー選手が使用しているようなパッティング練習用のミラーの使用も効果的。ミラーにボールをセットしてアドレスすることでボールの位置を確認することができる。

徹底してロングパットの距離感を育てる

正しいフェースの向きとボールの位置を把握したら、次はどうやって距離感を出していくか。ロングパットの距離感を育てる練習方法を1つ紹介する。ボールではなく狙いを見たままボールを打つ、という練習方法だ。

トーナメント中継を見ていると、選手たちがパッティング時にカップの方向を見たまま素振りしていることが分かるだろう。これは、カップの方向を見ながら「あそこまで打つのであればこれぐらいの感じのストロークかな」と、打つ距離やボールが転がるイメージに対してストロークの大きさや速さを合わせているのだ。そして、そのイメージに浸ってボールを打っている。

狙いを見定めて打つ練習をすることで、コースラウンド中やグリーン上でも「この距離であればこういう感じ」と正しい距離感を掴みやすくなる。また、アドレス時のフェースの向きさえ合っていれば、ヘッドの軌道などクラブヘッドの動きを気にしなくても狙った方向にボールを打ち出すことができる。

方向性のことは気にせず距離感を合わせることだけに集中した方が結果、良いリズムとテンポでストロークでき、狙った方向にボールを打ち出せ、ラインにも乗りやすくなる。そして「カップイン」も増えるはず。

コースラウンドの朝の練習では、漠然とボールをカップに入れる練習をするのではなく、(カップの方向を見定めたままなど)工夫をしながらイメージ通りの距離を打つ反復練習をすれば、3パット率を下げることも可能なのだ。

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