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実はあまり知らない?「フットサル」プレー以外のルール

2016 12/21 10:03
フットサル
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Photo by feelphoto / Shutterstock.com

フットサルは今や世界で認知されたスポーツだ。 日本でもFリーグを筆頭に、初心者や女子のカテゴリーでも各地で大会が行われている。 全国に浸透が進むフットサルだが、プレー以外のルールはあまり知らないという選手も多い。 フットサルのプレー面以外の基本ルールを紹介しよう。

公式ルールに則ったフットサルのピッチとは

代表チームによる国際大会やプロリーグを始めとしたカテゴリーでは、フットサルのプレー以外にも正規のルールが存在する。フットサル正規ルールに沿って説明していこう。
まず、フットサルのコートについてだ。国際ルールによるピッチの広さは縦38~42m、横18~22mとなっている。 表面には学校の体育館のような板材も使用されているが、最高品質とされるのは名古屋オーシャンズのホーム、オーシャンアリーナなどが採用する「タラフレックス」という人工素材だ。
日本サッカー協会が公示するフットサル競技規則では「滑らかかつ平坦で、摩擦のない表面」とされ、木、または人工材質が推奨されている。またコンクリートやアスファルトは避けるべきとされ、人工芝は国内競技でのみ認められている。

ピッチに引かれたラインやPKスポットにまつわる基本ルール

フットサルのコートには様々なラインやマークが記されているが、それらにも公式のルールがある。
競技規則には「エリアの境界線を示すラインはそのエリアの一部であり、ピッチの色と明瞭に識別できるものでなければならない」とあり、ラインの色は明確に指定されていない。現状はほとんどが白いラインだが、これをあえて変える必要もないだろう。
ラインの幅は8㎝と規定されている。ピッチの内外を分けるタッチラインやゴールラインも8㎝だ。試合ではボールが完全にラインの外へ出ない限りプレーが続行される。
センターサークルは半径3m、ペナルティエリアは半径6mの半円。PKスポットはペナルティライン上にあるので、ゴールとの距離は6mということだ。 第2PKのスポットはゴール中央から直線10mの距離に記されている。

試合で使うボールやゴールにもルールが存在

一般にフットサルのボールは「4号球ローバウンド型」となっている。4号球とは小学生が使うサッカーボールと同じ大きさである。公式ルール上は外周62~64㎝、重量が400~440gとされている。
ローバウンド型とは、競技規則に「2mの高さから落下させたとき、最初のバウンドが50㎝以上、65㎝以下の範囲では跳ね返る」と規定されている。サッカーの5号球より小さく、重量はほぼ同じという点が跳ねにくいポイントの1つだ。
フットサルのゴールは縦2.08m、横3.16mの長方形だ。このうち左右のポストと上部のバーは幅8㎝と規定されているので、ゴール内側の寸法は縦2m、横3m。 ゴールポストやクロスバーは四角形のほか円形のタイプもあるが、競技規則では「正方形、長方形、円形、楕円形のいずれか」と表記されている。

選手の人数、試合中の交代、試合時間にはこんなルールが

フットサルは各チーム5人ずつ出場するが、交代要員は7人までが競技規則で認められている。つまり各チームで計12人までの選手編成が可能なのだ。 出場する5人のうち1人はゴールキーパー(ゴレイロ)で、ユニフォームの色が他の選手と異なっている必要がある。パワープレーなどでフィールド選手がゴレイロを務める場合も同様だ。
選手交代は何度でも制限なく行え、交代した選手の再出場も可能だ。プレーが進んでいても交代できるが、交代出場する選手は入れ替わる選手が完全にピッチの外へ出た後、規定の交代ゾーンから出場するというルールがある。
試合時間は前後半20分ずつ。ハーフタイムは10分間だ。その他、各チームが前後半で1回ずつ1分間のタイムアウトを取ることができる。 試合中にボールがラインを超えたり、プレーが中断した時は試合時間を止める「プレーイングタイム制」が採用されている。

審判の役割とそのルール

フットサルの試合を裁く審判は2名。1人は主審、もう1人が第2審判という扱いで、2名ともにホイッスルを持ち左右のタッチライン際で同等に判定を行う。
2名の審判は、基本的には平行に並んではいけないという決まりがあるが、これは公平なジャッジを促すための推奨ルールとなっている。 選手への警告や退場宣告も両名に認められているが、判定の最終判断は主審に委ねられることになる。
2名の審判以外には第3審判とタイムキーパーがそれぞれ1名いて、この2名が副審という立場だ。 試合時間を正確に計測したり、各選手のファウル累積数を記録、必要に応じて表示するというのが副審の役割である。 副審が不在の場合は主審がその代理を務める。

まとめ

フットサルの公式ルールを抜粋して紹介した。 フットサル選手も観戦するのが好きなファンもルールを知ることで新たな発見につながる場合がある。 様々な観点からフットサルの魅力を感じてみてほしい。