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これで分かる!フェンシングの基本ルール5つ

2017 2/16 10:10
フェンシング
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Photo by Mitrofanov Alexander/Shutterstock.com

フェンシングの基本ルール、ご存じでしょうか?フェンシングでは個人戦・団体戦によってルールが異なります。また、攻撃判定についてもさまざまなルールが設けられています。今回は2020年東京オリンピックが始まる前に、フェンシングを知らない方でも分かる基本ルール5つをご紹介します。

【基本ルール】フェンシングの試合開始から試合終了まで

フェンシングは、「ピスト」と呼ばれる試合コートに立ち、1対1で戦うスポーツです。
主審の「ラッサンブレー・サリュー」の掛け声で、選手同士が「気をつけ、礼」を行います。お互いにあいさつを済ませ主審から「アルガルド」と言われたら、マスクを着用し、スタートラインにつま先を合わせるのが基本です。
「準備はいいですか?」という意味である「エト・ヴ・プレ」に対して、「ウィ(はい)」「ノン(いいえ)」と答えます。そして、「アレ(始め)」の合図で試合を開始します。試合終了後には、お互い握手をして退出するまでが一連の流れです。

フェンシング個人戦の基本ルール

相手に攻撃を当てて、初めて1本先取になります。オリンピックにおける個人戦の予選プールでは、3分間で5本先取したほうが勝利です。決勝ラウンドでは、3分間×3セットで試合が行われ、15本先取したら勝敗が決まります。規定の時間が過ぎても同点であった場合、「1分間で1本先取したほうが勝利」というルールで延長が行われます。
後述にありますが、攻撃と守備に分かれる「フルーレ」と「サーブル」では、延長戦で「優先権」がコイントスで決まります。優先権を獲得した選手が先に攻撃ができて、そうでないほうが守りに入ります。

フェンシング団体戦の基本ルール

フェンシングの団体戦では、1チーム3名で戦います。3分間で5本先取を1試合として、9試合で45本先取したチームの勝利です。1チーム3名のため、1人あたり3試合をこなします。9試合目までで45本先取できなければ、トータルでリードしているチームが勝利です。
9試合目までで同点であった場合、個人戦と同様に延長戦があります。1分間に1点先取であり、フルーレやサーブルの場合、優先権をコイントスで決定します。フェンシングの団体戦では、いかにチーム失点を抑えるかがポイントです。

【基本ルール】フェンシングで得点が入る仕組み

得点が入る際には、「電気審判器」による判断で決まります。剣先と防具の間に一定の圧力がかかると、「有効」と判定されます。有効の場合、赤か緑のランプが付き、無効では白のランプが点灯します。また、フェンシングでは「フルーレ」「エペ」「サーブル」という3つの種目があり、各種目によって判定が異なります。
フルーレでは、両腕と頭部を除いた胴体部分に、剣先が500g以上の圧力がかかれば「有効」です。エペでは全身のどこかに750g以上、サーブルでは両腕を含む上半身に剣先が当たれば有効です。

フェンシング種目別の基本ルールをさらに解説

攻撃手段に関しても、種目によって異なります。フルーレの攻撃手段は「突き」のみです。フルーレには攻撃権があるため、白熱した攻防が繰り広げられます。エペも突きだけですが、こちらには攻撃権がありません。そのため、相手の攻撃をかわしながら突きで攻めます。
また、エペには「クードゥブル」と呼ばれるルールがあります。クードゥブルとは「同時突き」という意味であり、25秒分の1以内の攻撃であれば、両者に点数が入ります。サーブルは、フルーレと同様に攻撃権があります。フルーレと異なるのは、突きの他に「斬る」という攻撃手段がある点です。

まとめ

これまでの基本ルールは男女共通であり、この5つのポイントを押さえることでフェンシングを楽しく観戦できます。特に、3分間で5本先取であることと、種目によって得点の入り方や攻め方が異なることが重要です。東京オリンピックが始まる前に、フェンシングの基本ルールを覚えておきましょう。