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井上尚弥の3日前にウシクとフューリーがサウジアラビアで100億円メガファイト、PFP争いどうなる?

2024 12/5 06:00SPAIA編集部
オレクサンドル・ウシク(左)とタイソン・フューリー,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

3団体ヘビー級王座懸けてダイレクトリマッチ

プロボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)がサム・グッドマン(オーストラリア)を迎える防衛戦が24日に東京・有明アリーナで行われるが、海外ではその3日前の21日(日本時間22日)にビッグマッチが予定されている。

サウジアラビア・リヤドで行われるWBA・WBC・WBOヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(37=ウクライナ)がタイソン・フューリー(36=イギリス)を迎える防衛戦。フューリーがWBC王者として5月18日に4団体統一戦で判定負けして以来のダイレクトリマッチだ。

前回は9ラウンドに身長191センチのウシクが強烈な左ストレートで206センチのフューリーをよろめかせてダウンを奪い、2-1(115-112、114-113、113-114)の判定勝ち。ウシクはヘビー級では史上初、自身はクルーザー級に続いて史上3人目の2階級4団体統一王者となったが、6月にIBF王座を返上したため、今回は3団体のベルトを懸けて戦う。

最近は潤沢なオイルマネーで数々のスーパーファイトを誘致しているサウジアラビアでの再戦。22戦全勝(14KO)のウシクは1億1400万ドル(約171億円)、34勝(24KO)1敗1分けのフューリーは7600万ドル(約114億円)のファイトマネーが支払われると伝えられている。文字通りのメガファイトだ。

最新PFPランキングは1位ウシク、2位が井上尚弥

日本人には世界ヘビー級王座は縁遠いように感じるが、今回は決してそうではない。なぜなら3日後の井上尚弥の防衛戦とともに、2試合の結果と内容がパウンド・フォー・パウンド(PFP)に関わってくるからだ。

PFPは、世界で最も権威があるとされるアメリカのボクシング誌「ザ・リング」が全階級を通じて最強ボクサーを決める名物企画で、最新ランキングでは1位がウシク、2位が井上尚弥だった。

しかし、「ザ・リング」を11月にサウジアラビアの会社が買収。アメリカではすでにデジタル版のみとなっていたが、買収を機にデジタル版に加え、印刷した紙媒体としても再開するとしている。ただ、現在も同サイトは「COMING SOON」と表示されるだけで再開されていない。

ザ・リング


井上尚弥もサウジアラビア政府直轄プロジェクト「リヤド・シーズン」とスポンサー契約を結んでおり、来年はサウジアラビアのリングに立って巨額ファイトマネーを稼ぐ可能性もある。

サウジ資本が入った「ザ・リング」が契約選手を優遇しないか、公平中立性を保てるのかといった懸念もあるが、いずれにせよ、世界が注目するウシクvsフューリーと井上尚弥vsグッドマンの2大世界戦の結果によっては、PFPの順位が変動するだろう。

年末は世界中のボクシングファン、関係者の視線がサウジアラビアと東京に注がれる。2大世界戦の勝負の行方に注目だ。

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