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“戦国バンタム級”最後のIBF王座はエマヌエル・ロドリゲスが奪回、西田凌佑が挑戦か

2023 8/14 11:00SPAIA編集部
エマヌエル・ロドリゲス,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

メルビン・ロペスを最終回に3度倒して判定勝ち

プロボクシングのIBFバンタム級王座決定12回戦が12日(日本時間13日)、米メリーランド州で行われ、同級2位エマヌエル・ロドリゲス(31=プエルトリコ)が同級3位メルビン・ロペス(25=ニカラグア)に判定勝ちで王座復帰した。

4団体統一王者だった現WBC・WBOスーパーバンタム級王者・井上尚弥(30=大橋)が返上して空位となった王座決定戦。すでにWBAは井上拓真(27=大橋)、WBCはアレハンドロ・サンティアゴ(27=メキシコ)、WBOはジェイソン・モロニー(32=オーストラリア)が王座に就いており、後継王者が唯一決まっていないのがIBF王座だった。

試合はロドリゲスが右目上を腫れ上がらせながらも最終12回に猛攻撃。残り1分を過ぎてから3度ダウンを奪い、終了ゴングが鳴ってノックアウトこそできなかったものの、3-0の判定をものにした。

2019年5月にWBSS(ワールドボクシングスーパーシリーズ)準決勝で、当時WBAバンタム級王者だった井上尚弥2回TKO負けでIBF王座を失ったロドリゲスは、約4年ぶりの王座返り咲きで戦績を22勝(13KO)2敗1無効試合とした。世界初挑戦に失敗したロペスは29勝(19KO)2敗。

挑戦者決定戦に勝利した西田凌佑

“主役”の去ったバンタム級は群雄割拠で、日本人の世界ランカーも多い。中でもWBOアジアパシフィック同級王者・西田凌佑(27=六島)は8月11日にIBFバンタム級挑戦者決定戦で同級6位クリスチャン・ヒメネス(23=メキシコ)に判定勝ち。挑戦権を獲得している。

西田は現在IBF5位だが、2位ロドリゲスが王者となり、1位は空位、3位ロペスが敗れたため、4位レイマート・ガバリョ(26=フィリピン)とともに上位浮上は確実。11日の試合をプロモートした亀田興毅ファウンダーも次戦で世界戦実現へ交渉することを明言している。

順調にいけば、ロドリゲスの初防衛戦の相手に指名される可能性もあるかも知れない。いずれにせよ“戦国バンタム級”はしばらく混沌とした状況が続きそうだ。

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