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K-1からボクシング転向の武居由樹、試金石の6戦目で世界に近付けるか?

2022 12/6 06:00SPAIA編集部
イメージ画像,ⒸAnna Jurkovska/Shutterstock.com
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井上尚弥の前座で東洋太平洋王座V1戦

12月13日に東京・有明アリーナで行われるプロボクシングの世界バンタム級4団体統一戦、井上尚弥(29=大橋)対ポール・バトラー(34=イギリス)のアンダーカードで、K-1からボクシングに転向した武居由樹(26=大橋)がプロ6戦目に臨む。

武居が保持する東洋太平洋スーパーバンタム級王座の初防衛戦でブルーノ・タリモ(27=タンザニア)との12回戦。世界挑戦に向けて試金石の一戦だ。

K-1で活躍していた武居は2020年12月に大橋ジムからボクシングに転向することを表明。2021年3月のデビュー戦で1回TKO勝ちし、2022年8月には5戦目で東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得した。ここまで5連続KOと全勝街道を突き進んでいる。

タリモはアフリカのタンザニア出身だが、現在の主戦場はオーストラリア。これまで2階級上のWBAオセアニアスーパーフェザー級王座やIBFインターナショナルスーパーフェザー級王座などを獲得しており、東洋太平洋スーパーバンタム級10位にランクされている。

たびたび左右の構えを変えるクラウチングスタイルのスイッチヒッターで、26勝(5KO)3敗2分の戦績が示す通り、一発のパワーはないものの手数で押すタイプ。武居とは噛み合いそうで、いかにしてさばきながらカウンターを打ち込んでKOに持っていくかが焦点だろう。

来年は井上尚弥とダブル世界挑戦?

「神童」と呼ばれたキックボクシングの那須川天心も6月の武尊戦を最後にボクシング転向を表明。武居はその先駆者として世界王座奪取が期待されている。

同じ格闘技とはいえ、似て非なる競技に飛び込んだ武居にとって、大橋ジムは最高の環境だろう。井上尚弥という最高のお手本がいる上、12月13日のアンダーカードで同じリングに上がる井上尚弥の弟・拓真や清水聡ら階級の近い、ハイレベルなボクサーが揃っている。同じ空間で切磋琢磨できることがスキルアップを加速させることは間違いない。

現在、WBCスーパーバンタム級14位にランクされており、今回の試合内容次第ではさらにランキングが上がるだろう。井上尚弥が4団体統一に成功すればスーパーバンタム級に上げる意向を示しており、来年には同じ階級となる武居とともにダブル世界挑戦、あるいは大橋ジムでスーパーバンタム級のタイトル独占なども可能性はゼロではない。

まずはdTVおよび、ひかりTVで独占配信される13日の防衛戦を内容を伴った勝利でクリアしたい。その先には無限の夢が広がっている。

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