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【Bリーグ】大阪エヴェッサがプレシーズンマッチで見せた破壊力 竹内譲次ら新加入選手が機能

2021 9/22 11:00窪島亮
大阪エヴェッサの竹内譲次,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

竹内譲次ら続々と補強したエヴェッサ

大阪エヴェッサとバンビシャス奈良のプレシーズンマッチが9月20日、行われた。当初、大阪と京都の対戦が予定されていたが、京都はコンディション調整に時間のかかる選手が多くいたため、急きょ対戦相手を奈良に変更して開催された。

昨シーズン、初めてチャンピオンシップの戦いに駒を進めた大阪。さらなる常勝軍団を目指すチームは青木龍史、ジャワラジョゼフ、ザック・モーア、カイル・ハント、木下誠、ペリー・エリスを続々獲得し、異例とも言えるほど新しい顔ぶれになっている。

中でも注目は竹内譲次だ。37歳を迎えたベテランで、日本代表では兄・公輔との双子コンビでチームを支え続けてきた実力者だ。アルバルク東京から大阪出身の竹内が戻ってきたことは大きな話題となった。

チームの柱として機能した竹内

竹内は一昨年まで1試合平均20分を超えるプレータイムだったが、昨季14分1秒と10分台に初めて落ち込んだ。それでも1試合平均3.3リバウンドは日本人選手としては破格の数字。身長207cmのビッグマンの面目躍如だった。今回移籍を選択したことは再びキャリアを上昇させ、一花咲かせたい竹内の意志があったと思われる。

前週にポイントガードの中村浩陸が負傷していたため、この日はシューターとして高い評価を受ける青木をポイントガードで試した。先発メンバーは他に、エリエット・ドンリー、ハント、ディージェイ・ニュービル、アイラ・ブラウンという顔ぶれだった。三遠でチーム2位の1試合平均17.2点を挙げていたハントは、この日も好調で大阪の新たな得点源として活躍してくれそうだった。

第1Q残り4分54秒、竹内がゲームに入る。モーア、エリスらと試合に入り、青木は退いた。ポイントガードにはニュービルが入り、ドンリー、ハントらと組む長身ラインナップだ。

ここで竹内はゴール下でゴールを狙い、ファウルをもらいにいく。3ポイントシュートも決め、プレーの幅の広さを見せた。このラインナップでセンターを務める竹内はまさに5人の柱として機能していた。前半終了時点で得点は56対26と奈良を圧倒。さすがの力を見せつけていた。

30点差をつけて圧勝

第3Qに入ると、青木、ニュービル、ブラウン、エリスの通常ラインナップで、竹内はプレーすることになった。ここで積極的にディフェンスリバウンドを取りにいくなど、ニュービル、ブラウン、エリスの得点を影で支える縁の下の力持ちとして持ち味を発揮した。

ゴール前ではブロックショットも見せ、日本人としては規格外の能力を披露。どうしても目立つのは外国籍選手になってしまうBリーグだが、竹内が彼らを支える存在になれれば楽しみなチームとなる。エリスにも得点をアシストし、息の合ったところを見せた。

第3Qにやや点差が詰まった試合だったが、第4Qにはモーアが連続3ポイントシュートを沈め、ニュービル、ハントの点取り屋軍団が爆発。終わってみれば96対66と大量30点差をつけて大阪が勝利した。

プレシーズンということでまだ試している段階だが、大阪の通常ラインナップとビッグラインナップ双方でその破壊力が示された。そして、その両方で竹内の持ち味が出された一戦だった。

ドンリー同様、日本国籍選手のモーア、ジョセフが高い完成度を見せ、長いプレータイムをもらっていた。このポジションでは角野亮伍が三河に移籍しているが、その穴を埋めて余りある存在となりそうだ。

また、中村は1ヶ月程度の戦線離脱ということで開幕には間に合わない。この日はポイントガードでは青木とニュービルのみのプレーだったが、前名古屋Dの木下のプレーがどうなのか、注目が集まる。

ケガ人はいるものの西地区随一の選手層で今年もリードしそうな大阪。新たに富山が加わるこの地区で主導権を握れるのか、楽しみな存在である。

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