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WBCアメリカ代表の戦力分析、メジャーMVPに本塁打王が並ぶ「スター軍団」

2023 3/21 06:00SPAIA編集部
キューバを下したアメリカ代表のマイク・トラウトら,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

キューバに大勝で2大会連続決勝進出

第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)の準決勝が19日(日本時間20日)、米マイアミのローンデポ・パークで行われ、アメリカがキューバに14-2で大勝して2大会連続の決勝進出を決めた。

試合はキューバが初回に先制したものの、アメリカはその裏、ポール・ゴールドシュミット(カージナルス)が2ランを放ってすぐさま逆転。その後もトレイ・ターナー(フィリーズ)の2本塁打などで7回以外は毎回得点を奪い、14得点でキューバを寄せつけなかった。

1次ラウンドはメキシコに苦杯を喫するなどエンジンのかかりが遅かったが、MLBのシーズン開幕も近付き、ようやく各選手とも調子が上がってきた。

トラウトはMVP3度、ベッツとゴールドシュミットもMVPの実績

開幕前から何かと話題になっていた大谷翔平(エンゼルス)のチームメイト、マイク・トラウトは2014年、2016年、2019年にMVPを3度も受賞したスーパースター。メジャー通算1407試合に出場して1543安打、350本塁打、896打点、204盗塁、打率.303の成績を残している。

今大会では2番で起用されており、22打数7安打の打率.318、1本塁打、7打点をマーク。出塁率は.444、OPSは1.035と実力を発揮している。

1番を打つムーキー・ベッツ(ドジャース)は2018年に打率.346で首位打者に輝き、32本塁打、80打点の好成績でMVP。MLB通算1113試合出場で1306安打、213本塁打、649打点、158盗塁、打率.293の成績を残しており、今大会でも27打数8安打の打率.296をマークしている。

先述のゴールドシュミットは2022年のMVP。MLB通算1620試合出場、1750安打、315本塁打、1042打点、147盗塁、打率.295をマークしている35歳で、今大会も3番として21打数7安打の打率.333、1本塁打、5打点、出塁率.517と好調だ。

アレナド、シュワーバー、アロンソは本塁打王

4番のノーラン・アレナド(カージナルス)は3度の本塁打王に輝き、通算299発のスラッガー。カイル・シュワーバー(フィリーズ)は2022年に46本塁打でタイトル獲得した左の長距離砲だ。

ピート・アロンソ(メッツ)は2019年に53本塁打でキングに輝くなどMLB通算146発。キューバ戦で2本塁打を放ったターナーも2021年に打率.328で首位打者に輝き、サイクル安打を3度記録した強打者だ。そのターナーが9番を打つのだからいかに豪華なメンバーが揃っているか分かるだろう。

ほかにも2021年から2年連続30発のカイル・タッカー(アストロズ)、MLB通算97本塁打、104盗塁のティム・アンダーソン(ホワイトソックス)、MLB通算134本塁打を誇る「打って走って守れる捕手」J.T.リアルミュート(フィリーズ)らそうそうたる顔ぶれだ。

層厚いリリーフ陣

21日(日本時間22日)の決勝はメリル・ケリー(ダイヤモンドバックス)の先発と伝わる。2015年から韓国SKで通算48勝を挙げた右腕で、2022年はダイヤモンドバックスで13勝8敗、防御率3.37の成績を残している。

今大会では1次ラウンドのコロンビア戦で先発し、3回4安打1三振2四球2失点。61球のうちストレートは15球しかなく、ナックルカーブが17球、ツーシームが12球、チェンジアップが9球、カットボールが8球と変化球を使い分けている。

さらにリリーフ陣も層が厚い。デビン・ウィリアムズ(ブルワーズ)は2022年に65試合登板で6勝4敗15セーブ26ホールド、防御率1.93をマークした右腕。「世界最高」とも言われるチェンジアップは狙っていても簡単には打てない。

ライアン・プレスリー(アストロズ)はMLB通算29勝28敗77セーブ79ホールドの右腕。今大会もここまで3試合に登板して3回無失点で2セーブを挙げている。

ほかにも2022年に2勝3敗8セーブ22ホールド、防御率1.56をマークしたジェイソン・アダム(レイズ)や2022年に3勝4敗6セーブ27ホールドのケンドール・グレイブマン(ホワイトソックス)、2022年に3勝4敗19セーブ4ホールドのデビッド・ベドナー(パイレーツ)、MLB通算65セーブ85ホールドのダニエル・バード(ロッキーズ)らがブルペン待機する。

前回2017年大会に続く連覇を狙うアメリカ。豪華メンバーで頂点をつかむまであとひとつだ。

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