先発サンドバルは大谷翔平のチームメイト
第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)の日本代表「侍ジャパン」は20日19時(日本時間21日8時)、米マイアミのローンデポ・パークで準決勝のメキシコ戦に臨む。
WBC5回目の出場にして初の4強入りを果たしたメキシコだが、侮ってはいけない。過去の大会と違い、今回はメジャーリーガーが揃う最強布陣だ。
先発するパトリック・サンドバル(エンゼルス)は大谷翔平のチームメイトで、身長190センチの左腕。2022年は27試合登板で6勝9敗、防御率2.91の成績を残した。
今大会は1次ラウンドのアメリカ戦に先発し、3回2安打2三振2四球1失点で勝ち投手になっている。55球の内訳はストレート16球、スライダー16球、チェンジアップ12球、ツーシーム8球、カーブ3球と変化球の割合が高い。
1番から5番まで左打者が並ぶ侍ジャパン打線は大振りすると手こずる可能性がある。準決勝以降は球数制限が95球に緩和されることもあり、リズムに乗せる前に粘って球数を多く投げさせたい。
テレスは35本塁打、アロサレーナは2年連続20発
野手もメジャーで活躍する選手が並ぶ。4番のロウディ・テレス(ブルワーズ)は2022年に35本塁打89打点をマークした左打ちのスラッガーだ。
ランディ・アロサレーナ(レイズ)は2021年からメジャーで2年連続20本塁打。2022年は32盗塁をマークした俊足の持ち主でもあり、今大会も17打数8安打の打率.471、1本塁打、9打点と絶好調だ。
2019年にオリックスでプレーしたジョーイ・メネセス(ナショナルズ)は、2022年に56試合出場で13本塁打、打率.324をマーク。今大会も23打数9安打の打率.391、2本塁打、6打点と当たっている。
他にも2021年に23本塁打を放ったルイス・ウリアス(ブルワーズ)、2022年に打率.280、11本塁打、74打点のアレックス・ベルドゥーゴ(レッドソックス)ら強打者が並ぶ息の抜けない打線だ。
佐々木朗希から継投のタイミングも重要
日本の先発と見られる佐々木朗希は1次ラウンドのチェコ戦に先発し、3.2回2安打8三振3四死球1失点。66球のうち36球がストレートで、22球がフォーク、8球がスライダーだった。
チェコには通じたストレート主体の投球がどこまで通用するか。初めて投げるマウンド、時差ボケなどの不安要素もある。
継投のタイミングは重要なポイントになるだろう。球数制限は95球に緩和されるとはいえ、引っ張りすぎて疲れの出たところで一発を浴びたら元も子もない。勝っても残り2試合と考えれば、状況を見極めながら早めに継投すべきだ。
今大会初めてアウェーの雰囲気の中で戦うことになる日本としては、先制点を奪って佐々木を楽に投げさせたい。これまで5試合とも6点差以上つけて勝ち上がってきたが、メキシコ戦は接戦が予想される。3大会ぶりの世界一に向け、侍ジャパンの真価を問われる一戦となりそうだ。
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