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日本と対戦するWBCイタリア代表の戦力分析、ピアザ監督に導かれキューバ撃破

2023 3/14 06:00SPAIA編集部
マイク・ピアザ監督,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

野茂英雄とバッテリー組んだマイク・ピアザ監督

第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)に出場している日本代表「侍ジャパン」が16日の準々決勝(東京ドーム)で対戦するイタリア代表を率いるのがマイク・ピアザ監督(54)だ。

その名前に聞き覚えのある方も多いだろう。ドジャースの正捕手として活躍し、野茂英雄が移籍した1995年から何度もバッテリーを組んで日本でも馴染み深い選手だった。

現役時代はドジャースからマーリンズ、メッツ、パドレス、アスレチックスとわたり歩き、1912試合に出場。通算2127安打、427本塁打、1335打点、打率.308をマークした強打者だった。

イタリア系アメリカ人として2009年の第2回WBC、2013年の第3回WBCでイタリア代表コーチを務め、2019年に監督就任。今大会でイタリアを2大会ぶりの1次ラウンド突破に導いた。

ニッキー・ロペスは1次ラウンドで打率5割

1次ラウンド・プールAに入ったイタリアは初戦でキューバを6-3で破り、チャイニーズ・タイペイには7-11、パナマには0-2で敗れたものの、オランダを7-1で下して2勝2敗。全チームが2勝2敗で並んだが、失点率で2位通過となった。

4試合通算のチーム成績は20得点、17失点で、打率.283、防御率3.75。メッツ時代の2015年に13勝を挙げるなどメジャー通算50勝をマークしている右腕マット・ハービーは、今大会2試合7イニングを投げて4安打1失点。マリナーズで2022年に53試合登板した右腕マット・フェスタは、今大会2試合3イニングを投げて3安打1失点の成績を残している。

エンゼルスで大谷翔平のチームメイトでもある内野手、デビッド・フレッチャーは2019年に154試合に出場して打率.290をマークするなど、メジャー通算501試合出場で536安打、14本塁打、29盗塁。今大会では4試合通算で16打数3安打の打率.188と当たっていないが、メジャーでの実績があるだけに警戒すべき打者だろう。

ダイヤモンドバックス傘下でプレーする弟ドミニク・フレッチャーも代表入りしており、今大会4試合で15打数4安打の打率.267。二塁打を2本放っている。

ロイヤルズの内野手、ニッキー・ロペスは2021年に151試合に出場して打率.300をマークするなどメジャー通算452試合出場している28歳。今大会では4試合通算で16打数8安打の打率5割、7打点と当たっており要注意だ。

14打数2安打と不振の村上宗隆

イタリア代表はWBCに5大会連続出場しているが、1次ラウンドを突破したのは2013年の第3回大会のみで、この時も2次ラウンドで敗退している。五輪では日本と4度対戦して全て日本が勝っており、WBCでは初対戦だ。

今大会ではモイネロ(ソフトバンク)、マルティネス(中日)、グラシアル、デスパイネ(ともに前ソフトバンク)らNPBで活躍した選手が多いキューバを、延長10回タイブレークの末、6-3で撃破するなど決して侮れない相手。日本は源田壮亮(西武)が右手小指骨折で出場を控えており、栗林良吏は腰の張りで戦線離脱が報じられている。

準々決勝は大谷翔平(エンゼルス)が先発すると見られ、楽勝ムードも漂うが、油断大敵であることは歴史が証明済だ。ここからは負けたら終わりのトーナメント。14打数2安打と不振の4番・村上宗隆も含め、試合当日まで調整や体のメンテナンス、相手の研究など最大限の努力が求められる。

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