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DeNA・エスコバーが離脱、リーグ最多登板の穴をどう埋める?

2020 2/15 06:00勝田聡
DeNAのエスコバー選手ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

リーグ最多の74試合に登板

DeNAのタフネス左腕、エドウィン・エスコバーが右膝軟骨損傷で一軍キャンプを離れ、二軍キャンプに合流。復帰までにどれくらいの期間を要するのかは定かではない。しかし、順調ではないということは確かだろう。

アレックス・ラミレス監督をはじめとした首脳陣はエスコバー不在で開幕することを想定し、動いていくはずだ。とはいえ、エスコバーの穴を埋めるのは容易ではない。昨シーズン、エスコバーは74試合(75.1回)に登板し5勝4敗、33ホールド、防御率2.51とフル回転。74試合はセ・リーグ最多の登板数でもあった。

もちろん、ただ登板数が多かったわけではない。33ホールドという数字からもわかる通り、僅差の場面での登板が多かった。また、固定されたセットアッパーというわけではなく、様々な場面での起用があった。出番が予測しやすいクローザーと比べると、ブルペンでの準備が大変だったことは想像に難くない。そんなタフネス左腕の穴を埋めることを考えていかねばならないのである。

三嶋一輝、パットンでは埋まらない

現在、その他の中継ぎ陣はどのような状況なのだろうか。昨シーズンの登板数が多かった順に見ると、三嶋一輝(71試合/72.2回)、山﨑康晃(61試合/60回)、国吉佑樹(53試合/69.1回)、スペンサー・パットン(42試合/36.2回)、石田健大(40試合/71.1回)と続いている。

このなかで山﨑は不動のクローザーのため、エスコバーの投げていた場面での登板はほぼないと言っていい。僅差の勝ち試合における最終回のマウンドが彼の職場だ。

また、石田は明言こそされていないものの、先発ローテーション入りの可能性が非常に高い。このオフシーズン、ラミレス監督が「先発投手全員左腕構想」をぶち上げたことがあった。もちろんその中に石田も含まれている。2年連続で開幕投手を務めた実績のある投手。全員左腕は大げさにしても、先発に再転向しても不思議ではない。

そうなると三嶋、国吉、パットンあたりでエスコバーの穴を埋めることになる。現実的には三嶋にこれ以上の登板数を求めることはできない。パットンと国吉がせいぜい10試合程度、合計で20イニングの上乗せが可能といったくらいだろう。エスコバーの投げた75.1回の穴埋めには程遠い。

つまり、昨シーズンにエスコバーが投げていたような緊迫した場面を投げる「新戦力」が少なくとも50イニング程度は必要となってくるわけだ。もちろん、エスコバーの復帰時期が早ければ早いほどそのイニング数は減っていく。開幕に万全の状態で戻ってくるのであれば、極論「0」でいいかもしれない。

エスコバーがシーズン全休するというのは、少し大げさにしても、それ相応の備えを考えておくことは必要だろう。

ドラフト3位の伊勢大夢に期待

エスコバーの復帰時期は現時点でわからない。しかし、どちらにせよ中継ぎ陣の拡充は必要になってくる。

その候補となりそうなのが、ドラフト3位の新人で右のサイドスローの伊勢大夢である。年明けに自動車事故があり、リハビリ組でのスタートとなったが、すでにブルペンに入っている。首脳陣の評価も悪くなく、体調が整えば一軍での起用も十分にありえる存在だ。明治大学時代は先発・中継ぎと両方の役割で起用されており、DeNAでも、中継ぎの起用に戸惑いはないだろう。

左では砂田毅樹がいる。砂田は2017年62試合、2018年70試合とフル回転したが、昨シーズンは不振を極め16試合の登板で防御率5点台と苦しんだ。この春季キャンプでは一軍スタートとなっており、復活に期待がかかる。

これまでフル回転してきたエスコバーの離脱は、チームにとって大きな悩みの種。その穴をどのように埋めていくのか、それとも早期復帰で事なきを得るのか。新戦力や復活組が現れるのか。1カ月少々に迫った開幕まで目が離せない。

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