「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

なぜ「二刀流ルール」は大谷翔平の価値を高めることができるのか

2020 2/17 06:00棗和貴
エンゼルス・大谷翔平
このエントリーをはてなブックマークに追加

Ⓒゲッティイメージズ

大谷翔平、二刀流復活へ

二刀流としての大谷翔平が復活する。エンゼルスのエプラーGMは2月11日、大谷の投手復帰について、5月中旬を目指していると語った。大谷は昨年末にトミー・ジョン手術のリハビリ・プログラムを終え、おととし9月2日以来となるMLBのマウンドへ再び上がるために、調整を開始している。

ところで、地元記者であるボリンガー氏は1月30日、MLB公式サイトでこんな記事を書いている。「いかにして二刀流ルールは大谷翔平の価値を高めるか」。そこで「大谷ルール」とも呼ばれるルール変更が、なぜ二刀流・大谷翔平のメリットになるのか考察したい。

「二刀流ルール」とは

昨シーズンが始まる前の3月14日、大リーグ機構と選手会はルール変更に合意した。二刀流選手の定義を規定した、いわゆる「大谷ルール」もその合意内容に含まれている。

大リーグ機構の発表によると、いかなる選手も野手か投手のどちらかに登録する必要があるという。そして、今シーズンから野手は例外を除き、マウンドに上がれなくなった。例外とは「延長戦の場合」、「6点差以上で勝っているか負けている場合」、そして「二刀流プレイヤーの場合」のいずれかである。つまり、大谷が先発としてマウンドに上がるには投手として登録するか、二刀流プレイヤーとして定められるかのどちらかしかないのだ。

大谷にとって朗報だったのは、二刀流の要件が変更されたことだ。二刀流プレイヤー導入の発表があった段階では、その選手が二刀流プレイヤーとして認められるには、前年のシーズンで20イニング以上登板し、かつ野手ないしDHで20試合先発する必要があった。そのため、昨シーズン登板がなかった大谷は、このままの規定では二刀流プレイヤーとして認められるのは困難だった。

しかし、MLBは12日、ルールの変更を発表。おととしの成績も考慮できるようになり、18年に51.2イニングを投げた大谷は要件を満たすことになった。

「二刀流ルール」が大谷の価値を高める理由

エプラーGM は1月18日、MLBネットワークラジオに出演し、大谷翔平が二刀流プレイヤーとして登録できるメリットをこう説明している。「(二刀流プレイヤーとして登録できれば)投手復帰に向けたリハビリを行わせながら、チームが望むのであれば、次の日には野手としてメジャーリーグでプレーできる」。

ここで重要なのは、今シーズンからベンチ入り投手の数が限定されるという点である。その際、二刀流プレイヤーは投手の一人としてカウントされず、二刀流大谷が投手で出場できるからといって投手の枠が減ることはないのだ。

昨シーズン、エンゼルスの課題は投手力不足だった。チーム防御力5.12は30球団のなかでワースト6位。二刀流・大谷翔平の復活は、チームの柱となる投手が増えるだけでなく、チームのオプションが増えることにつながるだろう。

キャンプ初日となった12日、大谷翔平は二刀流としてプレーすることについて、こう答えた。「2年前も投げはしましたけど、10試合くらいしか投げてない。万全だったとしても、自分の実力が出し切れるかという不安もある」。また、エンゼルスの課題である投手力について触れた上で「ピッチャーの一人として、しっかり仕事ができるように頑張りたい」と語った。大谷翔平の挑戦が、また始まる。

※日付は現地時間

おすすめの記事