理想的な先発投手も今季は不本意な成績に
今オフ、積極的な補強を続けるロッテと楽天との間で驚きの金銭トレードがまとまった。ロッテが今季18試合に先発したローテーション投手の一角、涌井秀章を放出。獲得したのはFAで美馬が流出した楽天だ。
涌井は横浜高校時代に世代を代表する好投手として活躍。ダルビッシュ(カブス)らと共に甲子園を沸かせた。西武からドラフト1位指名を受けると、ルーキーイヤーにプロ初勝利を挙げる。ローテーション投手としての地位を築いた2年目からは5年連続2桁勝利。2007年には最多勝、2009年には最多勝に輝いた上、沢村賞も受賞した。
勝てる投手であることはもちろん長いイニングを投げられることも大きな特徴で、2013年オフにFAでロッテへ移籍した後も昨季まで5年続けて150イニング以上を投げていた。
しかし今季は3勝7敗、防御率4.50。1イニングに何人の走者を出したかを示すWHIPは1.42で被本塁打率は1.21とこれらは全てルーキーイヤーを除けばワーストの数字、悔しいシーズンとなってしまった。
ただこれらの数字は来季、仮に今季と投球そのものが全く変わらなかったとしても改善される可能性がある。