泥沼10連敗のDeNA 18年の課題はどうなった?
開幕から1か月が経過し、徐々に各チームの戦力が鮮明になってきた。ここまでの戦いぶりを振り返るうえで、一つ注目したいのが、今季のチームは2018年シーズンのチームと比較し、どれだけ進化しているのかという点である。“弱点”とされていたポイントを克服できているかどうかが、その目安となるだろう。
そこで「2018年シーズンに生まれた課題に対し、今季はどのような動きがあったのか」という視点から、各チームの開幕1か月を見ていきたい。今回は、開幕直後は好スタートを切ったかに見えたが、中旬から悪夢の10連敗を喫して出遅れてしまったDeNA編。
昨季は先発平均投球回が12球団最下位
2016年のラミレス監督就任以来、2年連続のAクラス入り、2017年は19年ぶりの日本シリーズ進出と躍進したDeNAであるが、昨季は67勝74敗、勝率.475の4位でその勢いも一旦ストップしてしまった。中盤戦から低迷し、9月に入ってからは調子を上げたものの、最終的に巨人とゲーム差なしまで肉薄したCS進出争いを制すことができなかった。
課題は投打両面に見えた。投手はリリーフが不動の守護神・山﨑康晃を中心に強固なブルペンを築いたが、先発防御率がリーグ5位の4.30と先発ローテーションが不安。また、先発投手の平均投球回は12球団ワーストの5.28回となっており、早い回での降板が目立った。
打撃はチーム本塁打が広島(175本)を上回ってリーグトップの181本を記録。しかし、721得点を記録した広島に対し、DeNAはリーグワーストの572得点にとどまった。その要因は6番以降の下位打線にあるだろう。筒香嘉智、宮﨑敏郎、ソトら中軸は強力だが後が続かず、チームとして多くの得点を挙げることができなかった。
暗いチーム状況だが……前進した部分も
開幕1か月で投打の課題は解決に向かっていただろうか。
今季のDeNA先発陣は昨季不振だった今永昇太、濵口遥大の両左腕が復活。先発再転向の井納翔一も順調に2勝を挙げた。また、故障で出遅れて二軍調整中の東克樹は4月末に二軍戦で7回無失点の好投を飾るなど、一軍復帰へ向けて順調に調整を進めている。

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4月終了時点の先発防御率は昨季より少しだけ良い4.18。平均投球回は昨季を下回る5.00回。ただ、リリーフ投手の進藤拓也と国吉佑樹がそれぞれ1度ずつ務めた、あらかじめ早い回での降板を想定した「オープナー登板」を除いて成績を算出すると先発防御率3.64、平均投球回5.35となる。防御率で見ると先発成績は大幅に改善し、平均投球回もわずかだが伸びた。
ラミレス監督がオープナーを採用したのは先発の駒が足りないからこそ。オープナーは2度とも失敗に終わったが、東が復帰すればこの戦法に頼る必要もない。もうじき万全の東が戻ってくると仮定すると、ウィークポイントだった先発ローテは前進したといえるのではないだろうか。
打の課題下位打線も、昨季から比べると前進している。

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昨季は打率.244、出塁率.293だった大和が、ここまでは2割後半の打率と3割半ばの出塁率をマーク。昨季打率1割台だった捕手の伊藤光も2割半ばの打率を残している。守備の要である2人が、これくらいシーズンを通して成績を維持してくれると、打線の厚みは大きく変わってくるだろう。佐野恵太も代打やスタメン時は6番打者として売り出し中だ。
「10連敗」はあまりに重い事実だが、前に進んでいる部分もある。歯車がかみ合えば、劇的にチームが変わる瞬間があるかもしれない。