2017年キャリアハイの成績を残し、侍ジャパンに選出
昨年、内外野のユーティリティープレイヤーとして侍ジャパンにも選出され、一躍全国に名前をとどろかせた選手がいる。埼玉西武の外崎修汰だ。
2014年に富士大学からドラフト3位で埼玉西武へ入団。内野手としての登録ながら昨年は出場機会を求め、自身初の外野手にも挑戦。135試合に出場して初の規定打席にも到達。打率.258、10本塁打、48打点、23盗塁と全ての記録でキャリアハイをたたき出し、急成長を遂げた。
※写真はキャンプ中の練習風景
昨年、内外野のユーティリティープレイヤーとして侍ジャパンにも選出され、一躍全国に名前をとどろかせた選手がいる。埼玉西武の外崎修汰だ。
2014年に富士大学からドラフト3位で埼玉西武へ入団。内野手としての登録ながら昨年は出場機会を求め、自身初の外野手にも挑戦。135試合に出場して初の規定打席にも到達。打率.258、10本塁打、48打点、23盗塁と全ての記録でキャリアハイをたたき出し、急成長を遂げた。
※写真はキャンプ中の練習風景
「守備に関してはだいぶ自信がつきましたね」
本職の内野守備だけでなく、慣れない外野守備にも手応えを感じ始めている外崎。そう話す彼の表情からは自信が満ち溢れ、取材中も時折、笑顔で対応するなど余裕を感じさせた。
そんな外崎に外野守備の手ほどきをしたのが、現役時に内外野の”ユーティリティープレイヤー”として活躍した佐藤友亮外野守備走塁コーチだった。
外崎は佐藤コーチの指導について、次のように語る。
「全体的に順序を踏まえて教えてくれると言いますか(外野)初心者で何も知らなかった自分に対して、一つずつステップを踏ませて指導をしてくれました。いきなり難しいことを突きつけるのではなく、ひとつ出来たら、また次のプレー、次の段階と言う具合に……。なので成長過程が分かりやすいというのもありましたし、自信もつきました」
単に練習熱心と言うだけでなく、素直さと謙虚さを併せ持ち、教えたことをすぐに吸収するのが外崎の長所でもある。そうした彼の性格も昨年の急成長の一因に繋がった。
外崎はさらにこう言葉を繋ぐ。
「例えば、これは自分でも獲れたかなって思う打球も、ベンチに帰ってからしっかりフォローをしてくれます。そうしたとき友亮さんは頭ごなしに、こちらに何か言うのではなく、自分を責めるようにして『俺が悪かったね』って感じで次の段階を教えてくれるので、そういう点でも思いきりプレーが出来たのはあります」
ミスをただ叱るだけでは、選手たちは委縮する。佐藤はそうするのではなく、次の対策を選手と共に考えることで、本番の試合で伸び伸びとプレー出来るようにと考えた。
練習で教えきれなかったことはコーチの責任。本番のミスは選手の責任ではなく、自分の責任でもある。そんなポリシーがうかがえる。そこで佐藤コーチに指導において何を大切にしているか聞いてみた。
「僕が苦労したこと、例えば一年かかってやったことを、一週間で教えてあげたいと思ってやっています。(選手の)悩む時間は少ない方が良いに決まっていますし、選手は結果を出させてあげれば納得します。だから結果をすぐ出せるように一週間くらいで、なんとか出来たらなという思いで常にやっています」
昨年の外崎の場合、一軍の公式戦で外野起用されたこともあって、彼の上達を悠長に構えてなどはいられなかった。佐藤コーチは自身が現役生活12年をかけて得た技術や知識を出し惜しみなく、かつなるべく少ない時間で選手に伝授したいと考えている。
後編では、そんな佐藤コーチの指導論と今シーズンに臨む外崎の意気込みを紹介していく。