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福岡ソフトバンクホークスの奇跡!70年代の奇跡の優勝とは


福岡ソフトバンクホークス,福岡ヤフオク!ドーム

出典 Kltdexp

2017年リーグ優勝を果たした福岡ソフトバンクホークスの奇跡として、今回はあえて前身の南海ホークス時代のエピソードを紹介したい。 1973年、当時はまだ野村克也さんがプレイングマネージャーとしてチームを引っ張っていた時代だ。 いったいどんな奇跡があったのだろうか。

阪急にまったく勝てなかった後期シーズン

この当時のパリーグは前期・後期制を取っていた。前期・後期でそれぞれ優勝チームを決め、その2チームでプレーオフを開催し、勝った方が日本シリーズ進出という制度だ。そして、南海ホークスは見事に前期を優勝で飾る。65試合で38勝26敗1分け、2位のロッテオリオンズとの差は2ゲーム。順当にプレーオフへの出場権を獲得した。

しかし、後期になると一転、その勢いを完全に阪急ブレーブスに奪われてしまう。後期の開幕4連戦で3敗1分。なんと1つも勝つことができなかった。それどころか後期で阪急と13試合対戦したのだが、その成績は12敗1分。開幕戦どころか、後期シーズンを通して1つも阪急から勝ち星を挙げられなかったのだ。

一方の阪急はこの南海戦で勢いをつけると、14連勝も記録し、後期シーズンを圧倒的な成績で優勝する。43勝19敗で、2位との差は5.5ゲーム。逆に南海は3位ながら30勝32敗と借金を作ってしまった。

阪急に勝つための対策とは

プレーオフが南海と阪急で行われることが決定したのだが、下馬評では圧倒的に阪急有利だった。後期シーズンは南海の12敗1分だったわけなのだから、当たり前ではある。

しかし、野村選手も黙っているわけにはいかない。どうにかして阪急に勝つ方法を考える。プレーオフは3勝先取だから、先に阪急から3勝をもぎ取ればいい。そして真っ先に思いついたのが、やはりリードオフマンである福本豊選手を封じるという策だった。何がなんでも彼の盗塁を封じなければ、翌年以降もいいようにやられてしまうのだ。他にも手ごわいバッターはいたが、まずは福本豊選手の足を封じることが、南海にとっては最優先だった。

盗塁を阻止するために編み出されたクイック投法

そして、その対策として編み出されたのが「クイック投法」だ。まだクイックと言えるほど精度の高いものではなく、どちらかといえば「すり足投法」と言った感じだ。

実は野村選手は、オールスターでのベンチで、福本選手に直接盗塁の極意を聞いていた。そうすると、盗塁はキャッチャーの送球よりも、ピッチャーのモーション次第だという答えが返ってきたのだ。モーションを完璧に盗むことができれば、キャッチャーがどれだけ良い送球をしようとセーフになると。ならばピッチャーのモーションをなるべく短くして、盗塁の隙を与えさせなければいい。つまり足を上げずに投げればいいのではないか、野村選手はそう考えたのだ。

足を上げずに投げられた唯一の投手

しかし、その投げ方をできる投手は南海にはいなかった。今でこそクイックは当たり前の技術だが、プレーオフまでの短期間で足を上げない投げ方に変えろなんて無茶な話であった。しかし、たった1人だけ、南海の投手に足を上げずに投げることができる人物がいた。その人物が、佐藤道郎選手だ。

南海のリリーフ専門投手として活躍していた佐藤選手だが、上半身の力を大きく使うフォームだったため、足を上げてもすり足で投げても、球威にそれほど影響しなかったのだ。

作戦は見事に成功!そのまま優勝へ

迎えたプレーオフ。第1戦でいきなりその福本選手に先頭打者本塁打を打たれるものの、南海も相手のエラーに乗じて一気に3点を奪い逆転して4-2。当然阪急も仕掛けようとする。6回、福本選手が佐藤道郎選手からヒットを放ち1塁へ。阪急からすれば絶好のチャンスだ。しかし、これは南海にとってもチャンスだった。ここで盗塁を防ぐことができれば、プレーオフ全体の流れをつかむことができる。

福本選手は次打者のカウントを悪くしないよう、仕掛けるなら必ず3球目までというポリシーを持っていた。しかしその初球、今までにないすり足投法にタイミングが取れず、福本選手は1塁から動けなかったのだ。2球目、3球目、福本選手は動かない。もくろみ通り、タイミングを変えるのは効果てきめんだった。後続を無事に打ち取り、この試合を勝利する。

第2戦で9失点、第4戦で13失点と打ち込まれた試合もあったが、第3戦・第5戦と、取れる試合をきっちりと勝ち、見事にパリーグ優勝を勝ち取る。12敗1分、圧倒的に阪急有利といわれていたこのプレーオフを、独自の作戦で勝ち取った見事な優勝だった。

まとめ

下馬評を覆す、奇跡の優勝を果たした南海ホークス。 それと同時にクイック投法が生まれた年でもあった。 日本の野球界にも大きな衝撃を与えた優勝になったのだ。

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