近藤健介が2週連続12球団トップのwRAA7.4
プロ野球パ・リーグは首位攻防3連戦をソフトバンクがスイープして5連勝。計4連敗となった2位・日本ハムは4ゲーム差に後退した。3位オリックスは日本ハムに7ゲーム差をつけられており、ソフトバンクが頭ひとつ抜け出した格好だ。
SPAIAでは8月5日から11日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

2週連続で12球団トップのwRAA7.4をマークしたのはソフトバンク近藤健介。5日のロッテ戦で6号ソロ、7号2ランを2打席連発するなど20打数8安打の打率4割、8四球の活躍だった。
今季は開幕直後に腰痛で約2カ月間、戦列を離れたが、復帰後はじわじわと調子を取り戻し、8月は月間打率.481、4本塁打、11打点。チーム成績の上昇と見事にシンクロしている。このまま栄光のゴールまで突っ走るか。
西武・外崎修汰、オリックス太田椋も貢献
先週は4勝2敗と勝ち越した楽天では、中島大輔がwRAA3.8。10日の西武戦で4安打を放つと、翌11日も3号ソロを含む2安打など27打数12安打の打率.444をマークした。1番として打線を引っ張っており、チームをCS圏内まで引き上げたい。
3勝3敗だった5位・西武では、外崎修汰がチームトップのwRAA3.0だった。代打での出場も増えているが、それでも9打数5安打3四球とチームに貢献。11日の楽天戦では4号ソロを含む3安打2打点を挙げるなど健在ぶりを示している。
2勝3敗だったオリックスでは9、11日のロッテ戦で6号ソロ、7号2ランを放った太田椋がwRAA2.3。今季、ロケットスタートを切った2018年ドラフト1位は5月からやや調子を落としていたが、先週は22打数7安打の打率.318と復調の兆しを見せている。
気を吐くロッテ西川史礁、日本ハム郡司裕也
4連敗中のロッテでは、ドラフト1位ルーキー・西川史礁が気を吐いている。7日のソフトバンク戦から3試合連続マルチ安打を記録し、21打数8安打の打率.381。wRAAはチームトップの2.2だった。
首位攻防で3タテを喫した日本ハムは打線に元気がない。その中では郡司裕也が13打数4安打の打率.308で、チームトップのwRAA0.9。ここから巻き返すためには、他の主軸の復調が待たれる。
勢いではソフトバンクに分があるパ・リーグ。他チームが羽ばたく鷹を止めるには、週間MVPに輝いた好調打者がムードを変えたい。残り約40試合でどんなドラマが待っているだろうか。
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