「関メディは人間力を学べる場所」
プロ野球のドラフト会議で阪神から2位指名された報徳学園・今朝丸裕喜投手(18)が26日、兵庫県神戸市の関メディベースボール学院室内練習場を訪問した。
関メディ中等部の出身の今朝丸は、同校の井戸伸年総監督(47)やコーチ陣らへの報告と挨拶も兼ねて訪れ、夜間練習をしていた中等部の選手たちと交流。身近な先輩がプロ野球選手、しかも地元の人気球団に指名されたとあって、中等部の選手たちは瞳を輝かせながら貴重な機会を楽しんだ様子だった。
今朝丸は昨春、今春のセンバツで2年連続準優勝し、9月にはU-18侍ジャパンの一員としてU18アジア選手権準優勝に貢献した高校ナンバーワン右腕。身長188センチの長身から最速151キロのストレートを投げ下ろす未来のエース候補で、関メディからは初めてのプロ野球選手誕生となった。
井戸総監督は「君たちに夢を与えてくれる第1号。第2号、第3号、第4号と続けるように頑張ろう」と中等部の選手たちに発破をかけると、今朝丸も「関メディは人間力を学べる場所。甲子園の苦しい場面でも関メディで教わったプラス思考が活きたので大事にしてほしい」と後輩たちにアドバイスを送った。
一人3球ずつキャッチボールも
中学生がドラフト指名された高校3年生と接する機会など滅多にない。今朝丸先輩はまさに生きた教材だ。
井戸総監督の計らいで即席の質問タイムが設けられると、最初は恥ずかしがっていた中等部の選手たちも徐々に質問を投げかける。朴訥な今朝丸は流暢に喋るわけではないが、野球の技術的な質問からトレーニング方法、心構えなど、ひとつひとつ丁寧に答えた。
さらに一人3球ずつキャッチボール。軽く投げても、さすがプロから高評価される右腕のボールは伸びが違う。同世代では高いレベルにある中等部の選手たちも、憧れの先輩が投げる姿を食い入るように見つめていた。
最後には保護者らも含めて全員で記念撮影。さらに握手攻めに遭った今朝丸は、阪神ドラフト2位の注目度や期待の高さを実感した様子だった。
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「目標は200勝投手。阪神のエースと言われる投手になりたい」と大きな夢を語る今朝丸。投手として、人間としての礎を築いた原点は関メディにある。
中学時代から将来のプロ野球入りを確信していたという井戸総監督は「これからいろいろなアドバイスをもらうと思いますが、自分のスタイルで、自分を大切にして成長していってほしい。いずれは球界を代表する投手として、世界に羽ばたいてほしいですね」と教え子を温かい眼差しで見つめた。
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