40歳の今季1号はチームの窮地救う逆転弾
8月31日、ベルーナドームで行われた西武-日本ハムの19回戦は、2-1で西武が接戦をものにした。今井達也とバーヘイゲンの両先発投手による投手戦となったこの試合、西武は1点ビハインドで迎えた8回裏に代打で登場した栗山巧が起死回生の今季1号2ランを放ち逆転。終盤に試合をひっくり返し、劇的勝利を収めた。
SPAIAでは1試合で最も活躍し、勝利に貢献した選手「Player of the Game(POTG)」をWPA(勝利確率)をもとに選定。この試合では+60.8%のWPAをマークした西武の栗山巧がPOTGに輝いた。
西武打線は相手先発のバーヘイゲンの前に凡打の山を築き、7回まで無得点に抑えられ、ベルーナドームには重苦しい空気が立ち込めていた。だが、そのムードをチーム最年長の栗山が一振りで一変させた。
8回裏2死3塁のチャンスに代打で登場すると、代わったばかりの河野竜生の初球をフルスイング。打球はライトスタンドへと吸い込まれ、40歳の今季1号がチームに勝利を呼び込んだ。この一発だけでWPA+60.8%を稼いだ栗山がこの試合のPOTGとなった。
2位は+53.8%で日本ハム先発のバーヘイゲン。7回88球2安打無失点に抑え、勝利投手の権利を持って降板したが、今季2勝目とはならなかった。3位は8回1失点の粘投で7勝目を挙げた西武先発の今井達也で+46.1%だった。
※WPA(Win Probability Added)
その選手がどれだけチームの勝利確率を増減させたかによって貢献度を表す指標。
勝利確率とは特定の試合状況(イニング、点差、アウトカウント、走者状況)においてチームが勝利する確率を、過去の試合データから算出したもの。試合開始時点では両チームともに50%の勝利確率が見込まれ、試合の進行とともにリードを奪っているチームの勝利確率が100%に近付いていく。
この勝利確率を利用し、1つ1つのプレーによる勝利確率の増減を選手ごとに合計することで、WPAは算出される。
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