打率4割、wRAA5.5の山川穂高
パ・リーグは首位ソフトバンクがマジック31まで減らし、栄光のゴールへ着実に前進している。その一方で、日本ハムが6連勝。ロッテとゲーム差なしの激しい2位争いを演じている。クライマックスシリーズをホームで開催できるか否かで大きく違うだけに今後の熾烈な争いが楽しみだ。
SPAIAでは8月6日から12日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
パ・リーグトップのwRAA5.5をマークしたのはソフトバンクの山川穂高。8月4日のロッテ戦で20号ソロを放ってから4試合連続本塁打を継続中で、25打数10安打の打率4割、4本塁打、10打点と調子を上げている。
最近の活躍で本塁打、打点とも2位を引き離して2冠へばく進中。チームのペナント争いとともに、個人タイトル争いでもスパートに入るか。
オリックス森友哉、楽天・阿部寿樹も躍動
6連勝中の日本ハムは清宮幸太郎が絶好調だ。24打数10安打の打率.417、3本塁打、10打点の大暴れでwRAA5.4。8月だけですでに5本塁打を放っており、CS争いに向けて頼もしい限りだ。
4勝2敗だったオリックスは森友哉がwRAA4.2と気を吐いている。12打数4安打のうち2本は本塁打で、四球も5個選んだ。チームは借金9で5位と厳しい状況だが、主砲として最後まで意地を見せられるか。
1勝5敗と夏バテ気味の楽天は阿部寿樹がwRAA3.4と元気だ。10日のソフトバンク戦では3安打3打点で有原航平をノックアウトし、期間中唯一の勝利に貢献。移籍2年目の34歳が躍動している。
ロッテ藤岡裕大も好調、西武・西川愛也はチーム活性化に期待
ロッテは藤岡裕大がチームトップのwRAA3.2をマークした。17打数6安打の打率.353、1本塁打、6四球。岡大海が戦線離脱した今、1・2番コンビを組んでいた藤岡にかかる期待は大きい。
7連敗中と元気のない西武は西川愛也がチームトップだったものの、wRAA0.6と寂しい数字。12日の日本ハム戦で2号ソロを放つなど11打数3安打2打点。チームが低迷する中、西川のような若手が雰囲気を変え、活性化させることを願うばかりだ。
各チームとも100試合を超え、シーズンも残り少なくなってきた。チームとしても個人としても、暑い夏場を乗り越えた先に収穫の秋が来る。湿り気の多い空気を切り裂くような快音に期待したい。
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