清宮幸太郎がwRAA6.5でリーグトップ
プロ野球は21日に前半戦を終了した。パ・リーグではソフトバンクが2位・ロッテに10ゲーム差をつけて首位ターン。リーグ4連覇を目指すオリックスは借金5の5位での折り返しとなった。
SPAIAでは7月15日から21日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
日本ハムの清宮幸太郎がリーグトップとなるwRAA6.5をマークした。21日のロッテ戦で2打席連続本塁打を放つなど4打数4安打と今季初の猛打賞を記録するなど打棒が爆発。週間では3試合のみの出場だったが、9打数8安打の打率.889、2本塁打、3打点の大活躍でチームの5連勝に大きく貢献した。
7年目の今季は故障で出遅れ、前半戦はなかなか波に乗れていなかったが、9日の西武戦で今季初アーチを記録。さらに、先週の猛打で1割台に低迷していた打率も.239まで一気に上昇した。この調子で後半戦に入っても大暴れできるか注目だ。
浅村栄斗が4番のお仕事、正木智也がレギュラー獲りへアピール
4勝2敗と勝ち越した楽天では、浅村栄斗がwRAA4.2でチームトップ。21日のオリックス戦で9号ソロを含む3安打猛打賞で12得点での大勝に貢献した。週間でも24打数9安打の打率.375、2本塁打、7打点をマーク。7月に入り打率.364と好調な4番が打線をけん引している。
前半戦を首位で折り返したソフトバンクでは正木智也が絶好調。17日のロッテ戦の第2打席から19日の西武戦の第3打席まで6打席連続安打を記録するなど、週間で19打数10安打の打率.526、OPS1.222をマークし、wRAA4.1はチームトップだった。激しい外野レギュラー争いの中、3年目のスラッガーが存在感を示している。
4連敗でオールスター休みに突入したオリックスでは、森友哉がwRAA2.2でチームトップだった。先週は6試合中5試合でヒットを放ち、24打数8安打の打率.333をマーク。シーズン打率もリーグ6位の.283まで上昇するなど夏男ぶりを発揮している。
髙部瑛斗が安打量産、野村大樹は勝負強さ発揮
前半戦を2位で終えたロッテでは、髙部瑛斗がチームトップのwRAA1.8をマークした。3試合でマルチ安打を記録するなど週間で20打数8安打の打率.400と好調をキープ。昨年は度重なるケガに泣いた5年目外野手が完全復活を印象付ける活躍を見せている。
前半戦で自力CS進出の可能性が消滅した西武では、今月トレードで加入した野村大樹が奮闘した。wRAAは1.7だったが、20日のソフトバンク戦で移籍後初本塁打を放つなど、打点を挙げた3試合はいずれもチームが勝利。後半戦もその勝負強い打撃で、借金32と低迷するチームに1つでも多くの白星をもたらしたいところだ。
オールスター休みを挟んで26日から後半戦がスタートする。週間MVPに輝いた選手たちが引き続き打線を引っ張れるかどうかが、暑い夏場の戦いを乗り越えるポイントのひとつとなりそうだ。
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