4番抜擢の福永裕基はwRAA5.0
先週のセ・リーグはDeNAが4勝2敗と勝ち越した。激しく順位が入れ替わり、首位・巨人から4位・阪神まで4チームが1.5差にひしめき合っている。5位・中日も借金5と踏ん張っているが、元気のないヤクルトはここに来て8連敗と混セから置いてけぼり状態だ。
SPAIAでは7月9日から14日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
12球団トップのwRAA5.0をマークしたのは中日の福永裕基。天理高から専修大、日本新薬を経て2022年ドラフト7位で入団した2年目の27歳だ。
9日のDeNA戦、13日の阪神戦と2度の猛打賞を記録するなど23打数10安打の打率.435。最近は4番に抜擢され、勝負強い打撃でチームに貢献している。
DeNAオースティン、ヤクルト宮本丈も存在感
首位・巨人は主砲の岡本和真が好調だ。9日の広島戦で15号3ラン、12日のDeNA戦で16号ソロを放つなど12打数6安打、2本塁打でwRAA4.1をマークした。7月は月間打率.375と調子を上げており、頼もしい限りだ。
DeNAのオースティンも好調をキープ。21打数5安打で打率.238だったものの、5安打のうち3安打はホームランでwRAA3.5とパンチ力を見せつけた。佐野恵太、牧秀悟、宮﨑敏郎と強打者が並ぶ打線で存在感を放っている。
最下位ヤクルトは宮本丈がwRAA2.8でチームトップ。全4試合でマルチ安打を放ち、15打数9安打の打率6割をマークした。村上宗隆が不振に陥る中、7年目のユーティリティープレーヤーがバットで貢献している。
広島・小園海斗、阪神・小幡竜平も好調
2位・広島は3試合しか消化できなかったが、小園海斗が10打数5安打と気を吐いた。12日のヤクルト戦ではタイムリー2本で勝利に貢献。チームトップのwRAA2.5をマークし、4番が板についてきた。
2勝3敗だった阪神は小幡竜平がwRAA2.4でチームトップだった。延岡学園高から入団6年目の23歳。木浪聖也の離脱でショートを守りながら、16打数6安打とバットでもアピールしている。
オールスターまで1週間。シーズン後半戦に入る前にいかに白星を上積みできるかは、混戦のセ・リーグにおいては特に重要だ。前半戦の残り試合でも週間MVPに輝いた好調な選手の活躍が期待される。
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