藤原恭大がwRAA3.3でリーグトップ
7月に入り、オールスターまであと2週間余りとなったプロ野球。パ・リーグでは首位のソフトバンクが先週2勝3敗とやや足踏み状態だった一方、2位ロッテが5連勝を飾り、3位オリックスとのゲーム差を5.5に広げた。
日本ハムは1勝4敗で5位に転落。最下位の西武はロッテに3タテを喫し、これで今季対ロッテ11連敗。借金も今季最多の27にまで膨らんだ。
SPAIAでは7月2日から7日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
ロッテの藤原恭大がリーグトップとなるwRAA3.3をマークした。プロ6年目外野手は3日の日本ハム戦で今季初の猛打賞を記録するなど、全6試合にスタメン出場して21打数8安打の打率.381、6打点。7日の西武戦では先制とダメ押しの2本の三塁打を放ち、西武戦11連勝の立役者となった。
6月28日に今季初昇格して以降、主に「9番・ライト」で8試合に出場し、打率.370、7打点、OPS1.024をマーク。今季はオープン戦で右膝に自打球が当たり、右膝蓋骨を骨折して出遅れたが、“恐怖の9番打者”として打線に活力を与えている。
栗原陵矢が自らの誕生日祝うマルチ安打、西川愛也は4戦連続得点
首位を快走するソフトバンクでは栗原陵矢がwRAA2.2でチームトップだった。先週は全5試合中4試合でヒットを放ち、16打数7安打の打率.438、OPSは1.000をマーク。4日の西武戦では3試合連続となる複数安打を記録し、自身の28歳の誕生日に花を添えるなど、クリーンアップの一角として打線をけん引している。
1試合が雨天中止となったこともあり、3試合のみだったオリックスは宗佑磨がチームトップのwRAA2.2をマークした。先週は全3試合でマルチ安打を記録し、12打数6安打の打率. 500、3打点。チームも3連勝で5月4日以来のAクラスに復帰した。持ち前の勝負強さをいかんなく発揮し、チームをさらに上位へと導く活躍が期待される。
最下位の西武では、西川愛也が今季初本塁打を含め20打数6安打の打率.300、OPS.883と躍動。wRAAも1.5でチームトップだった。7月に入り全5試合でスタメン出場し、7日のロッテ戦を除く4試合で得点を記録。この好調をキープし、一気にレギュラーの座を掴み取りたいところだ。
辰己涼介が3試合で複数安打、田宮裕涼は週間打率.455
4位の楽天では、辰己涼介がチームトップのwRAA1.4をマークした。5月末から3番に定着した27歳は先週も全4試合中3試合で複数安打、うち1試合は3安打猛打賞を記録し、16打数7安打の打率.438、OPS.909と好調をキープ。チームの主軸として安定感のある打撃を披露している。
近10試合でわずか1勝と苦しい戦いが続く日本ハムでは、田宮裕涼がwRAA1.0でチームトップだった。週間で11打数5安打の打率.455をマーク。今季大ブレイク中の6年目捕手が一人気を吐いている。
7月に入って気温が急上昇。レギュラー陣に疲れが出てくるこの時期からが正念場となるだろう。週間MVPに輝いた選手たちがどこまでチームを引っ張っていけるかがカギを握っている。
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