村松開人は16安打、打率.516
セ・リーグは首位・阪神から最下位ヤクルトが3.5差にひしめく大混戦となっている。4月に2引き分けを挟んで7連勝した阪神も5月に入ってやや失速。DeNAが一時2位に浮上したかと思えば、巨人も1日だけ首位に立つなど目まぐるしく順位が入れ替わっている。
SPAIAでは5月3日から12日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
12球団トップのwRAA7.1を記録したのは中日の村松開人。期間中8試合のうち6試合で安打を放ち、31打数16安打の打率.516をマークした。
5月3日のヤクルト戦では5打数5安打1打点、翌4日も5打数4安打2打点2四球と連日の延長戦で大暴れ。明治大からドラフト2位で入団して2年目の23歳がブレイク間近だ。
サンタナ、近本光司、吉川尚輝も好調
ヤクルトはドミンゴ・サンタナが相変わらず好調だ。27打数9安打の打率.333、3本塁打でwRAA4.8をマークした。シーズン打率.341はセ・リーグ断トツで首位打者を快走しており、23打点もチームメイトのロベルト・オスナに次ぐリーグ2位と他球団の脅威になっている。
阪神・近本光司も5月に入って8試合連続安打と調子を上げている。期間内の8試合で33打数10安打の打率.303、3本塁打、wRAA4.1。11日のDeNA戦では6号満塁弾を含む2安打6打点を挙げるなど大山悠輔、佐藤輝明ら主軸が調子の上がらない打線を引っ張っている。
巨人は吉川尚輝がチームトップのwRAA3.8をマークした。期間中の全9試合で安打を放ち、36打数13安打の打率.361、1本塁打。岡本和真の前を打つ3番として機能している。
広島・末包昇大は昇格から3試合連続安打
アメリカから帰国してDeNAに復帰した筒香嘉智がいきなりファンを沸かせている。一軍昇格した6日のヤクルト戦で8回に逆転1号3ランを放つと、11日の阪神戦では勝ち越し2号ソロ。まだ5試合に出場したのみのためwRAAは3.0だが、インパクトは絶大だ。
広島は末包昇大がチームトップのwRAA2.1だった。一軍登録された5月8日の阪神戦で5番として先発出場して2安打を放つと、そこから3試合連続安打をマークして11打数5安打。得点力不足に悩む広島の救世主となるか。
今月末からは交流戦が開幕する。それまでの2週間で抜け出すチームは現れるか、まだまだ混戦が続くのか。週間MVPの選手たちにチームを勢い付ける活躍が期待される。
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