細川成也はホームランダービー単独トップ
セ・リーグは昨年日本一の阪神が調子を上げてきた。2引き分けを挟んで7連勝した後、4月26日に敗れたものの再び3連勝。いつの間にかセ界の貯金を独り占めして2位・巨人に3ゲーム差をつけている。
SPAIAでは4月23日から5月1日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
12球団トップのwRAA6.6を記録したのは中日の細川成也。期間中8試合のうち7試合で安打を放ち、33打数12安打の打率.364、4本塁打、9打点をマークした。
4月29日のDeNA戦では6号満塁弾を含む3安打5打点で、11得点の大勝に貢献。5月1日にも7号ソロを放ってホームランダービーでも単独トップに立った。チームは期間中2勝5敗1分けと踏ん張りどころだけに、細川のバットにかかる期待は大きい。
サンタナは12試合連続安打、小園海斗はポイントゲッターの役割も
もうひとつ波に乗れない5位・DeNAは蝦名達夫がwRAA4.9でチームトップだった。4月26日に一軍昇格すると、29日からの中日3連戦で11打数8安打の打率.727と大暴れ。5月1日の中日戦では2番でスタメン出場し、初回に一挙9得点を奪う猛攻に貢献した。
期間中5勝3敗とじわじわと調子を上げているヤクルトはドミンゴ・サンタナがチームトップのwRAA3.5。現在12試合連続安打を継続中で、期間中も32打数12安打と絶好調だ。打率.344でリーグ首位打者をひた走っており、村上宗隆、オスナと組む強力クリーンアップは他球団の脅威となっている。
期間中2勝2敗2分けだった広島はwRAA2.9の小園海斗がチームトップ。4月27日の中日戦では3安打3打点をマークし、5番としてポイントゲッターの役割を果たした。6年目の23歳はチームにとって貴重なピースになっている。
5番として気を吐くノイジー、確実性増している岡本和真
首位・阪神はシェルドン・ノイジーがwRAA2.7でチームトップだった。24日から6試合連続安打をマークしており、30日の広島戦では4打数4安打1打点の活躍を見せるなど、期間中は25打数11安打の打率.440。佐藤輝明が不振の中で5番として気を吐いている。
巨人は昨年本塁打王の岡本和真が28打数7安打の打率.250で、チームトップのwRAA2.5だった。4号ソロを放った27日のDeNA戦から5試合連続安打を継続しているだけでなく、7四球を選んでいる点も見逃せない。今季は打率3割をキープしており、確実性も増している。
まだシーズンは1カ月を経過しただけだが、ここから交流戦までにどれだけ貯金を作れるかがひとつのカギだろう。好調の選手には5月戦線でもチームを引っ張るような活躍が期待される。
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