巻き返しへ新外国人を積極補強
6年続いた辻発彦監督体制が幕を閉じ、松井稼頭央新監督の下で始動した2023年の西武。終わってみれば65勝77敗1分の5位という悔しい結果に終わった。
オフには主砲・山川穂高がFAでソフトバンクへ移籍。投打ともに戦力アップが求められた中で、まずは新外国人選手を積極的に補強した。投打ともパワータイプの選手を揃え、育成選手も20代前半の選手を投打1名ずつ獲得。救世主候補を揃えた。
国内ではドラフト・現役ドラフトで投手を中心に固めつつ、年明け1月にはFAの人的補償として甲斐野央を獲得することにも成功。より強固になった投手陣は、逆襲を期すチームにとって大きな武器となりそうだ。新加入選手は以下の通り。
【FA補償】
甲斐野央投手(27)ソフトバンク
【外国人】
アルバート・アブレイユ投手(28)ヤンキース
ジェフリー・ヤン投手(27)マーリンズ傘下
ヘスス・アギラー内野手(33)アスレチックス
フランチー・コルデロ外野手(29)ヤンキース
ビクター・ロペス投手(24)※育成契約
アンソニー・ガルシア外野手(23)※育成契約
【現役ドラフト】
中村祐太投手(28)広島
【トレード】
元山飛優内野手(25)ヤクルト
【他球団戦力外】
炭谷銀仁朗捕手(34)楽天
【ドラフト】
1位:武内夏暉投手(22)國學院大
2位:上田大河投手(22)大阪商業大
3位:杉山遙希投手(18)横浜高
4位:成田晴風投手(17)弘前工高
5位:宮澤太成投手(24)徳島インディゴソックス
6位:村田怜音内野手(22)皇學館大
7位:糸川亮太投手(25)ENEOS
育成1位:シンクレア ジョセフ 孝ノ助投手(22)徳島インディゴソックス
育成2位:谷口朝陽内野手(19)徳島インディゴソックス
育成3位:川下将勲投手(18)函館大学付属有斗高
育成4位:金子功児内野手(20)埼玉武蔵ヒートベアーズ
育成5位:木瀬翔太投手(18)北嵯峨高
育成6位:奥村光一外野手(23)群馬ダイヤモンドペガサス
まず活発な動きが見られたのが新外国人選手の補強だ。11月中に投打2名の育成選手と契約を結ぶと、12月にはアブレイユとコルデロという投打のパワータイプを獲得。勝ちパターン候補と中軸候補を早々と迎え入れる。
それだけにとどまらず、12月中旬から下旬にかけてもヤンとアギラーというリリーフ候補と大砲候補をもう一枚ずつ加えた。苦戦が続いたチームの起爆剤として期待がかかる。
ドラフト会議でも3球団が競合した大学球界屈指の左腕・武内の獲得に成功。そして年明け1月にはソフトバンクへFA移籍が決まった山川穂高の人的補償として、リリーフで実績のある甲斐野を獲得した。
甲斐野の獲得時に渡辺久信GMが「救援投手が大きな補強ポイントでした」と語っているように、昨季苦しんだブルペンにもう一枚頼もしいカードが加わったのは大きい。松井西武2年目の逆襲へ、態勢は整った。