2023年は53試合登板、1勝9S27H
パ・リーグ3連覇を果たしたオリックスで2023年に大きく飛躍した一人が山﨑颯一郎だろう。敦賀気比高のドラフト6位で入団して7年目の25歳。2023年は53試合に登板して1勝1敗9セーブ27ホールド、防御率2.08をマークした。
元々、190センチの長身から投げ下ろすストレートへの期待は高かったが、ウェイトトレーニングによるパワーアップが奏功。最速は160キロまで上がり、逞しさを増したことで結果もついてきた。
2022年シーズン途中に頭角を現し、同年は15試合で2敗1セーブ6ホールドをマーク。2023年3月には腰の張りで離脱した広島・栗林良吏に代わって第5回ワールドベースボールクラシックの日本代表にも召集された。出番はなかったものの、超一流プレーヤーとともに世界のトップレベルを体感できたことは掛け替えのない財産となっただろう。
大黒柱の山本由伸がポスティングシステムでメジャー移籍を目指しており、日米通算250セーブに到達したクローザーの平野佳寿は2024年3月で40歳。4連覇を目指すシーズンは投手一人ひとりの負担が増えることが予想される。今季9セーブを挙げた山﨑がクローザーを務める場面も出てくるかも知れない。
オフの契約更改交渉では4700万円アップの推定年俸7000万円でサイン。来季からは背番号63から21に変更されることも決まった。
今井雄太郎、野田浩司、吉井理人、西勇輝らが背負った「21」
オリックスの背番号21は本格派右腕が名を連ねている。阪急時代の1971年から90年まで20年間背負ったのが今井雄太郎。1978年8月31日のロッテ戦で完全試合を達成し、最多勝にも2回輝くなど、通算130勝を挙げた名投手だ。
1993年から背負ったのが野田浩司。松永浩美との交換トレードで阪神から移籍し、いきなり17勝を挙げて最多勝。1995年4月21日のロッテ戦では1試合19奪三振のNPB記録を樹立した剛腕だった。
さらに現ロッテ監督の吉井理人も2006、07年は「21」を背負った。2012年からは西勇輝。2014年から3年連続2桁勝利を挙げるなど、2018年オフにFA宣言して阪神に移籍するまで安定感抜群の投球で活躍した。
2019年から背負っていた竹安大知が現役を引退したため、2024年から山﨑が受け継ぐ。甘いルックスとファンフェスタで披露した「吹田の主婦」のキャラクターも手伝って人気沸騰中。チームの看板選手の一人として営業面での貢献度も高い山﨑にとって、2024年はさらなる飛躍が期待されるシーズンとなりそうだ。
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