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ヤクルトの山田哲人内野手（31）にとって2024年シーズンは大きな節目となりそうだ。履正社高から2010年ドラフト1位で入団して13年。通算1488安打、285本塁打、194盗塁をマークしており、来季中に1500安打、300本塁打、200盗塁のトリプル達成が期待されるのだ。
山田哲人と言えば、2015、2016、2018年と3度のトリプルスリーを達成。3拍子揃った内野手として数字を積み上げてきた。2020年以降は4シーズン合計で26盗塁と「足」にはやや衰えが見られるが、2021年には34本塁打、101打点をマークして優勝に貢献するなど、村上宗隆とともに打線を牽引している。
来季でプロ14年目とはいえ、高卒でプロ入りしたためまだ31歳。年齢的にも当面は活躍が期待できる。
ただ、かつては通算記録でも打率3割、300本塁打、300盗塁の「生涯トリプルスリー」が期待されていたが、雲行きが怪しくなってきた。2022年は.243、2023年は.231と打率が下降傾向にあり、通算打率も.282まで下がっているためだ。
反比例するように三振数は増えており、2022年はリーグワーストの140三振、2023年も105試合出場で102三振と粗さが目立つようになっている。
盗塁数も最近のペースでは300盗塁に届かない可能性が高い。仮に40歳まで現役を続けたとしても、残り9年で106盗塁は相当高いハードルだ。
日本では張本勲（通算打率.319、504本塁打、319盗塁）、メジャーでもウィリー・メイズ（通算打率.302、660本塁打、338盗塁）しか達成していない偉業は難しいと言わざるを得ない。
となると、個人記録で期待したいのは2000安打・400本塁打。現段階でパワーに衰えは見られておらず、十分に達成可能な数字だろう。
MLBも含めた日米通算2000安打達成者は62人。そのうち400本塁打以上は王貞治、野村克也、門田博光、山本浩二、清原和博、落合博満、松井秀喜、張本勲、衣笠祥雄、大杉勝男、金本知憲、土井正博、長嶋茂雄、秋山幸二、小久保裕紀、阿部慎之助、中村紀洋の17人しかいない。
「生涯トリプルスリー」に比べると下方修正となるが、それでも球史に残る偉業には違いない。リーグ3連覇を目指しながら5位に沈んだヤクルトにとって、巻き返しに向けて山田の活躍は不可欠。池山隆寛の持つ球団記録（304本塁打）更新も迫っている。来季も躍動する姿を見るのが楽しみだ。
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