平均156.8キロ高速シンカー武器の中継ぎ右腕
西武は7日、前ヤンキースのアルバート・アブレイユ投手(28)とフランチー・コルデロ外野手(29)の獲得を発表した。背番号はアブレイユが「54」、コルデロが「55」。
アブレイユはドミニカ共和国出身で、188センチ86キロの長身右腕。メジャー3球団でプレーし、中継ぎとして通算108試合に登板し6勝5敗、防御率4.58の成績を残した。今季はヤンキースで45試合に登板し、2勝2敗、防御率4.73だった。
投球の軸は平均156.8キロを記録するシンカーで、投球の半分以上を占める。高速で沈むこの球でゴロを打たせるのが持ち味で、リーグ屈指の守備力を誇る西武内野陣との相性も良いだろう。変化球は、Whiff%(空振り/スイング)が39.4%を誇るスライダーとチェンジアップの2球種を投げ分ける。K%(奪三振割合)は22.8%と平均的で、BB%(与四球割合)は13.1%とメジャー下位5%に含まれるほど悪く、制球面に課題を残す。
右腕は球団を通じて「ライオンズという伝統ある素晴らしい球団に加わる機会を与えていただき光栄です。深く感謝します。チームに貢献できることを楽しみにしていますし、毎試合全力を尽くす準備はできています」と意気込みを語った。
渡辺久信GMは「後ろで投げることを期待しています。100 マイルのストレートとスライダーで空振りを取るタイプのピッチャーで、今年ヤンキースで一年通して投げ、経験も豊富なため、勝ちゲームで投げてほしいです」と期待を寄せた。
中継ぎ陣は今季リーグ2位の防御率2.81を記録と安定していた。ただ、守護神・増田達至がチーム最多19セーブを挙げるも防御率5.45と安定感を欠き、途中加入で代役を務めたブルックス・クリスキーは今オフに退団。
また、左右のセットアッパーとして前半戦活躍した佐々木健と森脇亮介が手術の影響で来季は育成契約となるなど、ブルペン整備が急務となっていた。メジャーでも屈指の球威を誇る右腕には、勝利の方程式入りが期待される。