1位指名は投手が8割
今年は10月26日に開催されるプロ野球ドラフト会議。本番まで1週間を切り、各球団の編成担当は当日に向けて候補選手の最終確認、絞り込みに追われていることだろう。
本記事ではそのドラフトに向けてSPAIAに掲載している「ドラフト歴代指名選手一覧」を使用し、球団ごとにどのような指名傾向があるのか、過去のドラフトから探ってみたい。今回は日本ハム編。
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はじめに、全体の指名傾向を見ていく。2004年以降、日本ハムは合計157人(育成含む)の選手を指名しており、そのうち投手が91人で全体の約58%となっている。高校生、大学生、社会人(独立リーグ含む)の割合は、それぞれ約43%、32%、25%と高校生を中心に将来性を重視した指名傾向にあるようだ。
2004年以降の各分類別指名人数
次に、より具体的に近年の傾向を探るため、2013年以降の過去10年間において、上位指名(3位以上)を中心にどのような傾向があるのか見ていく。
まず1位指名について、日本ハムは2013年から7年連続で競合。その年の「No.1」と評価した選手を指名する方針から、競合も辞さない姿勢が見てとれる。しかし、2020年以降の3年間は単独指名となった。あくまで「No.1」を指名する方針に変わりはないが、一本釣りも意識した戦略に変更したのかもしれない。
過去10年のドラフト1位(青色で塗られている選手は投手)
そもそも7年連続で競合した中で、有原航平、清宮幸太郎の獲得に成功した一方で、残り5回は抽選を外している。外れ1位での抽選も含めると、この7年間で9度もくじを外していた。これだけ確率が悪いと、さすがに指名方針に手を加えざるを得なかったと推測される。
また、この10年間で二刀流の矢澤宏太を含め8人が投手となっている。2013年も最初は松井裕樹(現楽天)に入札し、その後2度投手に入札するも抽選を外して結果的に内野手の渡邉諒を指名しており、本命は投手だった。1位では投手を指名するのが既定路線のようだ。