一塁手でレギュラー掴んだ頓宮裕真
プロ野球のペナントレースも各チーム残り5試合前後を残すのみとなり、タイトル争いの行方に焦点が移っている。首位打者争いでは、セ・リーグは宮崎敏郎(DeNA)が打率.326で、2位のドミンゴ・サンタナ(ヤクルト、同.299)を大きく突き放しており、自身2度目のタイトルをほぼ手中に収めている。
一方、パ・リーグでは頓宮裕真(オリックス)が打率.307でトップを走っているが、9月23日に「左第4中足骨疲労骨折」で戦線を離脱した。シーズン中に復帰できるかは不透明だが、既に規定打席はクリア。2位の近藤健介(ソフトバンク)が同.298で追っているが、このまま逃げ切る可能性が高そうだ。
頓宮はプロ5年目の今季、捕手登録ながら一塁手としてレギュラーを奪取してブレイク。ここまで113試合に出場して打率.307、16本塁打、49打点、OPS.862の好成績を残し、自身初の規定打席にも到達した。
頓宮がこのまま首位打者に輝いた場合、初めて規定打席に届いたシーズンに首位打者のタイトルを獲得することになる。
過去の初規定打席到達シーズンの首位打者
過去に初めて規定打席に到達したシーズンに首位打者のタイトルを獲得したのは、セ・パ2リーグ制となった1950年以降では15人(外国人を除く)いる。過去の達成者は下表の通り。

直近では2020年の佐野恵太(DeNA)がプロ4年目にして初の規定打席に到達し、打率.328で首位打者を獲得した。パ・リーグでは、2012年に角中勝也(ロッテ)が同.312で獲得しており、頓宮がこのまま首位打者となればリーグ7人目となる。
また、球団では1994年に当時プロ3年目のイチローが同.385で獲得して以来の偉業達成となる。イチローはその後2000年まで7年連続で首位打者に輝き、海を渡った。
他にも、若松勉や落合博満、古田敦也、青木宣親、内川聖一と、後に2000安打を達成した名打者たちが初規定打席到達での首位打者に輝いている。
パ・リーグ史上最低打率での首位打者へ
今季は歴史的な「投高打低」で3割打者が両リーグで1人ずつのみ。2割9分台を含めても両リーグ合わせて8人しかいない。この影響は首位打者争いにも及んでおり、このまま頓宮が首位打者に輝いた場合、1976年の吉岡悟(太平洋)の.309を下回るリーグ最低打率でのタイトル獲得となる。
セ・リーグも合わせた過去最低打率の首位打者は、1962年の森永勝也(広島)の.307で現時点の頓宮と同率。ただ、さらに細かく見ていくと森永が.30672で頓宮は.30673となり、1糸差で頓宮が上回る。このまま頓宮が首位打者を獲得した場合でも過去最低は免れる状況だ。
レギュラーシーズン中の復帰は難しそうな頓宮。このまま逃げ切り「初規定打席到達で首位打者」に輝くことができるか。人事を尽くして天命を待つ。
※数字は9月30日時点
【関連記事】
・オリックス頓宮裕真が疲労骨折…パ・リーグ史上最低打率の首位打者誕生か?
・ 2年連続三冠王誕生か? ソフトバンク・近藤健介が“史上最低成績”での偉業達成へ現実味
・パ・リーグ本塁打王争いが白熱!万波中正、ポランコ、浅村栄斗、近藤健介をデータ比較