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ロッテ・ポランコ、球団37年ぶりの本塁打王なるか パ・リーグ各球団の直近のキングは?

2023 9/25 06:00SPAIA編集部
ロッテのポランコ
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ⒸSPAIA

熾烈なパ・リーグ本塁打王争い

オリックスが3連覇を果たした今季のパ・リーグ。シーズンも最終盤に突入している中、クライマックスシリーズ争いとタイトル争いも佳境を迎えている。

タイトル争いでは本塁打王争いが白熱。楽天の浅村栄斗とロッテのグレゴリー・ポランコが25本でトップを並走し、それを24本の日本ハム・万波中正、23本のソフトバンク・近藤健介が追う。2本差の中に4人がひしめいている混戦だ。

中でも注目なのが、浅村とトップで並ぶロッテのポランコ。来日一年目、巨人に在籍していた昨季も24本塁打を記録。オフに自由契約となったが、今季移籍したロッテで昨季の数字を上回るホームランを放ち、持ち前のパワーを存分に発揮している。

また現在、打率(.251)、本塁打、打点(70)のいずれもチームトップの数字をマーク。昨季の5位から現在2位タイにつけているチーム躍進の立役者と言っても過言ではない働きを見せている。そして、今季このまま本塁打王となれば、球団としては1986年の落合博満以来のタイトル獲得となるのだ。

パ・リーグ各球団の直近の本塁打王

ロッテは現在パ・リーグ6球団の中で最も本塁打王のタイトルから遠ざかっている。

パ・リーグ各球団の直近の本塁打王


昨季は西武の山川穂高が41本塁打で、3年ぶり3度目の本塁打王に輝いた。2021年は、25年ぶりのリーグ優勝を果たしたオリックスの杉本裕太郎が32本塁打で獲得。球団では2010年のT-岡田(33本塁打)以来、11年ぶりのタイトルとなった。

楽天は2020年に32本塁打を放った浅村栄斗が獲得。2019年に西武からFA移籍後、自身初の本塁打王に。球団では2007年に43本塁打を放った山崎武司以来、2人目の快挙だった。

ソフトバンクでは2017年に35本塁打を放ったアルフレド・デスパイネが最後。日本人では2005年(46本塁打)の松中信彦以来、獲得していない。日本ハムの直近の本塁打王は2016年に39本塁打を記録したブランドン・レアード。日本人では2006年に32本塁打を放った小笠原道大までさかのぼる。

ロッテは前述したとおり、オリオンズ時代の1986年に50本塁打を放つなど2年連続で3冠王に輝いた落合博満が最後で、ポランコが今季獲得すれば37年ぶりの快挙。外国人では1977年のレロン・リー(34本塁打)以来となる。

なお、ロッテで本塁打王のタイトルを獲得した選手は、前身球団を含めてもわずか4人しかいない。

ロッテの歴代本塁打王


11年ぶりに20本台での決着か

今季のパ・リーグは史上最低打率での首位打者が誕生する可能性があるなど、「投高打低」が顕著。近年の著しい投手のレベルアップの影響で、打者はその対応に苦慮している。

本塁打王争いも例外ではなく、ポランコはここまで113試合に出場して25本塁打。このままのペースで本塁打を積み重ねた場合、27~28本あたりでシーズンを終える計算だ。もし、20本台での本塁打王となれば、2012年の中村剛也(西武)が27本で獲得して以来、11年ぶりとなる。

ロッテの今季残り試合数は12。楽天の10試合、ソフトバンクの9試合より多く、ポランコは自身初タイトルへ最も有利な位置にいると言えるだろう。球団として37年ぶりの偉業達成へ期待が高まる。

チームは現在クライマックスシリーズ争いの真っ只中。昨日のソフトバンク戦に敗れ、5連敗で最大13あった貯金が底をついた。主砲のバットの出来は勝敗に直結するだけに、チームの勝利のためにもさらに本塁打を積み上げることができるか注目だ。

※数字は9月24日時点

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